「うわ」


満員電車を目の前にして
毎日のようにげんなりする

よし!と気合いを入れて乗り
込むと見慣れた後ろ姿があった


「阿部くん?」
「おう、おはよ」


頑張って人を押して阿部くん
の隣までくると、電車で会う
の珍しいななんて言われた


「今日は朝練あるんでしょ?」
「あるよ」
「朝練見に行こうと思ってさ」
「なんで?」


お前野球好きなの?と聞かれた
返答に困った、野球は好きでも
野球してる阿部くんが好き
今日早く来て野球部の朝練を見に行こう
と思ったのも阿部くんの野球してる
姿を見るためだった


「好きだよ」
「誰が?」
「阿部くんが・・・!」


咄嗟に口を押さえたけど、
勢いで言ってしまった!
阿部くんが誰がなんて聞くからっ
そもそも野球好きなの?って言う
会話じゃなかったの?!

私、電車の中で告白しちゃう
なんて、ありえない

今更だけど満員電車のせいで
阿部くんとの距離が近い。恥
ずかしさと後悔でいっぱいで
下を向くいた。沈黙がつらい

私より背の高い阿部くん
物凄く視線を感じる


「あのさ、」
「は、はい!」
「もっかい言ってくんね?」
「え!」


めちゃくちゃ恥ずかしいから嫌と言ったら
んじゃあ、朝練くんなと意地悪っぽく言われた


「す、」
「す?」



好きです


(よくできました。)
(阿部くんはどうなのよ!)

20100622.
加筆110412.



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