長い長い授業が終わり、私の友達は
皆部活でひとり帰ろうと下駄箱に向かった

誰もいない下駄箱はあたしの足音だけ
靴を履き替えて行こうと一歩踏み出したら


「よっ」
「!」


横からこーちゃんが出てきたと
共にへ?!と間抜けな声が出てしまう


「どうしたのこーちゃん、部活は?」
「ん?今日はミーティングだけ」


そっかって笑う、
そして自然と一緒に帰る形になる


「つか、今日は友達一緒じゃないのか?」
「みんな部活なの」
「で、一人寂しく下校な」
「寂しくないしこーちゃんいるし」


あっそって素っ気なく返されてしまう
こーちゃん照れてるな


「じゃあ、あたしこっちだから」


あたしとこーちゃんは家が
反対方向だから、正門で別れる

いつも正門までの会話
寂しいけどまた明日と言い聞かせて
こーちゃんに手を振る


「ちょっと待って」
「へ」


振っていた手をがっちり掴まれ
キスをされた
とっても優しい


「こーちゃん」
「忘れもンだ」
「・・・」
「じゃーな」


言い残して走って行くのを見つめて
唇にされたキスがいつまでも熱く
そっと触れた



別れ際のキス


(やっべするんじゃなかった)
(あいつ固まってたよな?!)
(あ゛ー!)

20091001.
加筆110331.



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -