「土方さーーん!」




…っち、うるせぇな

平助か?





「、名前、がっ……名前がっ」




ドタドタ走るな




ったく、こうも煩いんじゃぁ

仕事終わらすために
朝餉を自室で済ました意味がねぇじゃねぇか



こっちは
いま、忙しいんだよ


ったく、

いったい名前がどうしたってんだ。







「……名前、がっ…朝餉を残した…!」

「………」

「……顔色も、すんげー悪くて」



「平助、」

「…えっ、」

「名前はどこにいやがる」

「……名前なら、いま…総司と、って土方さん……!?」





平助を押しのけて、部屋をでた。



ったく、あいつ…



俺は、そう悪態をつきながら
大股で廊下を歩く
後ろでは

平助が、俺のあとを付いてきていた。





「土方さん、名前どうしたんだよ。あいつが飯残すなんてさぁー」

「あぁ。珍しいこともあるもんだな、明日は雪か」





そう呟きながらも、俺の足は
あいつの部屋へと向かっていった。





「俺はあいつの部屋にいく。お前、雪村呼んでこい」

「えっ…千鶴を?」

「あぁ、すぐ呼んでこい」






…あぁ、

そういや、


もうこの時期なのか
月日が流れるのは、はえーな。







『………くっ、そ…』





私としたことか、しくじりました。
まさか、もう来るだなんて

“奴が”





「大丈夫、名前ちゃん?」

『……なんで千鶴ちゃん、じゃないの…』

「何、僕じゃ不満?」

『うん、癪』

「まぁまぁ。肩くらい誰でもいいでしょ」

『千鶴ちゃん…、』

「はい、君の部屋についたよ」





ちくしょー

今日はお千と甘味屋にいくはずなのに…





「千鶴ちゃん、」

『千鶴ちゃんは、…今日、新八さんの組の巡察に……ふっ…』

「てか、本当どうしたの?尋常じゃないくらい顔が酷いよ。君が朝餉を残すとか、ありえないしね」

『…こんだけ苦しんでるんだから、いたわりとか頂戴…』

「……」

『あ、副長には、言わな…』

「何いってやがる」







…うわ、




『うわ、来た鬼』

「鬼」

「鬼じゃねぇ。……おい、名前……総司」

「……はい?」

「お前、今日巡察だろ」



「はいはい、行きますよ」





『……ひ、土方さん?その手、離して』

「何日目だ」

『………あの、』

「何日目だって聞いてんだ。」

『……』





ばれている。


どういうわけか
毎度、この人にはバレる






『…初日ですー』

「…ったく、」

『……』

「雪村は、どうした。いねぇのか」

『千鶴ちゃんなら、いまごろ新八さんと甘味屋っす』

「……ったく、新八ィ…」

『……』





普段よりも

焦りを感じる
副長の横顔。






心配して、来てくれたのだろうか。










『あの、』


『副長』

「あ?なんだ──」

『すみません、その……ありがとうございます』





「……おぅ、」





それから、ほどなくして

お団子を手土産に

千鶴ちゃんと新八さんが
私の部屋にやってきた。





『……あ、二人とも、シッ…』

「…え?」

「…ひ、土方さん!?」





襖にもたれて

すこし頭が揺れている副長に
普段言えない分もこめて






『ありがとうございます』





そう呟いたのは、

また別のお話。







───
───





 やはり、土方はこうですよね。

 なんでも先回りして
 なんだかんだで、ヒロインのことが大切だみたいな
 ポジでいてほしいww

 ヒロインちゃんも、普段はその照れですよ

 なんだかんだで、ね
 彼は優しい上司です←あ。


 ちなみに、総司も
 気づいていた、はず…

 平助は、途中…
 …彼は消えました

 というか、千鶴を探しに
 外までww

 というわけで






  ばいびーん。









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