『えー、おはこんにちばんは。
ケータイ、スマホもしくはPC、その他もろもろ前のあなた』



「えっ、何その聞き慣れねー単語の数々」

『…気にするな平助くん』

「いや…するだろ普通」








すまほ、

けーぇたい



ぴぃしー…?

なんだそりゃ。










『はーい、というわけで。今から皆さんには自己紹介してもらいまーす』

「誰ンだよ…」

『筋肉馬鹿』

「えっ、俺に!!?」

『ちげーよ馬鹿。』

「新八に俺らの自己紹介してどうすんだよ」





「てか、いま自分から筋肉馬鹿って認めたよな新ぱっつぁん」

「……き、気のせいだ!」

『自己紹介、まず新八さんからお願いします』

「え!……………………いや、その、だな」

『……』

「……」

『……』

「なーに今更照れてんだァ?」

「いやしかし、だなぁ……」







『大丈夫ですって、新八さんなら』

「……名前ちゃん、」

「…名前が、新八を応援しやがった……」

「え……まさか、」




『普段からそれ以上の恥ずかしいことやってるんですから。平気ですって』














「…………ん、んん?」



「…やっぱりな、そうなるよな」

「納得するんじゃねぇ左之、平助ェ…」

「……ハハ、」



『ヤだ新八さん新八さんならきっと、どんなことでも男らしいだろうな、って意味ですよー』

「……………だ、だだだよなーっ!」



「のせられやがった…」

「つか、これで乗り切りやがったよ名前のやつ」

「完全棒読みじゃねーか」



「…、そうだよな!名前ちゃんがそんなこと言わねーよな」

『そうですよー』




「…新八の心も乗り切った、」

「……」




「……よし!解ったぜ、男気ってやつをばっちり伝えてやる!」







「俺は永倉新八だ!新選組二番組組長やってるぜ。そうだなぁ、趣味は──」


『吉原の女性と酒のみくらべ。はい、次ー』

「……」

「……」

「………ぇ、何コレ」

「名前と組言っただけじゃねぇか、それなら──」

『つーぎー。』

「……」

『つぎ。』






「よし、じゃ…次、俺な」

「え、左之さん?」

「なんだ、不満か?」

「い、いや……別に、」



「俺は、新選組十番組組長
原田左之助だ。ここの奴らには、左之さんなんて呼ばれてる」

「……」

「……」




「まぁ、好きに呼んでくれ」

『じゃあ、左之ちゃんとでも呼びましょうか』

「……いや、ちゃんは…」

『じゃあ、もうスマホでいいです』

「……だから、すまほって何なんだよ」

『あなたは何しても格好いいからいいんです。』


「名前、俺は?」

『平助くんは、可愛いからPCね。ぴぃしー』

「ぴッ、ぴぃ…………。」

『可愛いなコノヤロー』

「こッ…このや……、」



「じゃあ名前ちゃん、俺は?」

『…え、………新八さん…











………付けてほしいんですか?』

「……もう、泣いていい。」

『あー、もう、面倒くさいです。
もういい、ケータイで!けーぇたいで!』

「けーぇたい……けーぇたい!」




「てか、ほんと何……けーぇたいにすまほ、」

『いまから150年後の日本で、一般的になっていると良いなっていう意思疎通道具です』

「何それ…」







「こんなところに居たのか……」

『あ、一くん』

「……水無瀬、アンタ、土方さんに何かしたのか?」

『えっ…さぁ?』

「……」

『……思いあたる節が多すぎて…』

「……せめて、そこ否定できるようになろうな名前」

「……」






「……先日の書類はなんだ?やる気がないのか、あるのか?そろそろはっきりしやがれ、この年増女。だいたいその書類は、てめーの責任なんだから、てめーでとうにかしやがれ。
…何が最近、腰が痛いだ。何がもっと優しくしろだ…
てめーでどうにかしろってんだあのアマ………と、いろいろ愚痴を零していたのを、先ほど耳にしたのでな、」

「……」

『…え?もう一回』

「あの書類はなんだ?ふざけてんのかてめぇ。年増が、舐めてんじゃねぇぞ。何が最近膝が痛ぇだ
てめーの問題だろ……じゃなかったか?」

『なんでアンタが復唱すんだよ。しかも所々、捏造してんじゃねぇよ筋肉馬鹿。私の膝は、まだまだ健在だこのやろー』



「……」

「……すげえ、新ぱっつぁん。俺ならとっくに心折れてる」

「……いや、すでに手遅れの域」







『ありがとう一くん。じゃあちょっと私行ってくる』

「水無瀬、どこへ?」

「そうだ、お前の自己紹介が済んでねぇーぞ」




『何言ってるんですか、左之ちゃん』

「いや、だから左之ちゃんやめろ」

『あ、すまほだ』

「…もう、このさい好きにしろ」

「……」

「…で、どこいくんだ?」

『…野暮なこと聞かないでくださいよ』










『だーれが年増だぁぁ』

「あっ、てめっ……返しやがれ!!」

『まだ二十歳前だコノヤロー』

「なに名前ちゃん、楽しそうなことやってるね」

『あ、総司』

「てめっ!……おい、名前、総司にそれを渡してみろ……俺が、」

『はい、』

「はい。」

「はい、じゃねぇよっ……てめっ、総司!!!」

『梅はうめー』

「一輪さいても」

『梅はうめー』

「………てめーら、」

『ふへへっ』






「左之、すまほ、とは……一体なんだ?」

「…150年後、天才的鬼畜女が作ったといわれているはずの、有名な………俳句だ」

「……ほう。それは、興味深い」

「……」

「……左之、いま何年だ?」







───
───






 はい、というわけで。

 無理やり、終わらしました。


 あのあと、総司と名前が大暴れしたので
 みんなで仲良く、障子戸の貼り替えを
 行ったそうです




  ばいびーん。








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