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私は、すごく、男の人が苦手で、
でも、すべての男性がダメとか、
恐怖症とかじゃないんだけど、
なぜか緊張するというか、
なにを話したらいいかとか
わからなくなって、

周りから見たらちゃんと話せてる
って思われてるかもしれないけど
内心はもう心臓バックバクで
手汗なんてかいちゃうかんじで、
とにかく精一杯なのだ。

しかも、脳の神経も麻痺して、
うまく話そうとすればするほど
空回って墓穴掘って、
さらなる恥をかいてしまうのだ。

ゆえに私は男の子が苦手だ。
男の子と一対一で話すのが苦手だ。
私対複数男子なんてもってのほか。





特に、目の前にいる彼、
そう、グリムジョー・ジャガージャック。


こんな、見た目も派手で、
性格も自信満々過剰すぎる彼が、
廊下で一人フラフラ歩く私の、
真ん前に立ち、話しかけてくる。


話しかけてきたのは彼だが、
その彼の取り巻きらしき人たち(♂)も
数歩下がったところにいる。

この状況は、何?
無意識に足が後ろへ下がる。
本能だ。よくないことが起こると、
そう感じているんだ。


そして他の生徒の視線は、
私と、彼に、向けられている。



ああ、私は一体、どうしたらいい。




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