三人と三匹はフレンドリィショップを後にし、暫くは街並みを見ながら会話を弾ませていたが、誰が言うでもなく、その足取りをゆっくりと止める
そしてまたも合図などなく、三人はそれぞれ顔を見合わせた
「なあ。俺気合い入れにリーグの道見てーんだ」
「僕はトキワの森に行きたいな。早く会いたいポケモンがいるんだ」
「じゃあ、此処で別れよっか。私も行きたい所あるんだ」
三人はいつも一緒だった。遊びも勉強も研究の手伝いも。一人が風邪を引けば心配で二人が部屋へ押し掛け風邪を貰い結局三人とも風邪っ引きになる程、一緒だった
一緒だから、別れるタイミングも、一緒なのだ
「──ま、別れた所で俺達が目指すはポケモンマスター!」
「またすぐに会えるね」
「うん! じゃあ──」
三人は拳を突き合わせて、そして、
「──また、いつか!」
本当の旅立ちを、親友へ告げた
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