「ねぇ、ユーリ…。僕のカバン知らない?」
『カバンの中身』
「ひますぎるわ」
今日はもう暗くなるから、と町で宿をとったユーリ一行。
夕食までの時間は自由行動となっていた。
「あの本はもう読み終わったし、エステルはジュディスと買い出しに行っちゃったし…ひまよ、ひますぎるわよ。…ん?」
ふと顔を上げたとき、ちょうどそこに置いてあったカロルのカバンが目に入った。
「あれは…ガキンチョのカバンじゃない。前々からあのカバンの中身、気になってたのよね。ちょうどいい暇つぶしになるわ」
そう言ってリタはカバンを持ち、どこかへと歩いていった。
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