*現代パロディ



何気ない日曜日。せっかくのいいお天気なので、私は庭に出て二人くらいが座れるソファーの近くに折りたたみ式のテーブルを置いて、ココアを作って、準備完了。それを飲みながら暖かくて柔らかい日差しを浴びる。


「honey」
「あ、政宗」
「なにしてんだ?」
「ひなたぼっこ」


あったかくて、気持ちいよ。と言えば彼は隣に座って凄く優しく微笑んで、そうか、と言って柔らかく私の頭を数回撫でてくれた。それが嬉しくて、ずっとニヤニヤしてたら、クスクスと笑われた。政宗の笑顔を見ていたら、なんだか私も嬉しくなってクスリと笑えば、ほっぺたをふに、とつつかれた。


「柔らけえな」
「そう?よく固いって言われるけど」
「いや、柔らけえ」
「そっか、」


彼が嬉しそうにほっぺたをふにふにとつつく顔がとてもじゃないけれど、何処か幼さが在ったから微笑ましくなった私は、思わず彼の頭に手を伸ばして柔らかな茶色の髪をふわふわと触っていた。政宗はそれに一瞬だけ驚き、目を見開いた。気を良くしたのかはわからないけれど私の肩に頭を乗せて、ぼーっとしてる。


「少し寒くなってきたね」
「Ah‥そうだな…待ってろ」
「んー、分かったー」


すぐ戻ってくる。とだけ言い残してリビングの中へ消えて行った彼の背中を見つめた後、再びココアを手に取ってちまちまと飲んでいく。少しぬるくなったココアの温度がちょうど良い。ほっこりしていると肩に何か掛けられて、手をポンと置かれた。掛けられたそれは、政宗のコート


「、これ」
「すぐ其処にあったのが俺のだったからそれにしたが、嫌か?」
「んーん、」


隣に彼がいて、彼の匂いに包まれて。しあわせだな、わたし。


「まさむね」
「Ah?どうした?」
「ありがと、」
「Ha、らしくねえな」
「いーじゃんたまには」


喉をクク、と鳴らして笑っている彼が愛おしくて、たまらなくなったから、キスをした。自分でも今日は素直すぎてなんだか、らしくないのはわかってる。でもなんだかわからないけど、ありがとうって言いたくなった、キスしたくなったんだ。彼はそれを受け入れてくれて。私たちのキスは深くなるわけでもなく、何度も何度も、触れるだけのキスをした。



少し濃いココアと


(あなたの、わたあめみたく甘い)
(優しさと、愛情)





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