五つの告白



1.歩道橋の上から路上のあなたへ(金→光)


「今日はおおきにな、光!」
「次はぜんざいやからな」

部活帰り。
今日のおやつはぜんざいや言うとったのに金ちゃんがたこ焼き食いたい言うて譲らんかった。
しゃーないから今日のところはたこ焼きに付き合っとく。
俺も子どもやないんやし?たまには後輩に合わしたるわ。

「ほな、また明日な」
「おん!」

俺と別れて金ちゃんは歩道橋の階段を駆け上がる。

「ひかるー!」

おおきになー!好きやでー!
何を思ったのか金ちゃんは歩道橋の上から叫んだ。
驚いて振り返ると、金ちゃんは飛びはねながら手を振っとった。
周りの視線が痛い。

「あんのアホ…」

顔が一気に熱くなって俺は振り返らずに家まで走り続けた。


next.タカ→不二



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