小ネタたち

気まぐれに増えたり減ったり

▽菊不二未満
「ごめん英二、ちょっと寝てもいいかな?」
「いーよいーよ。ベッド使って」
「ありがとう」

お酒を飲んでいるうちになんだか眠くなってしまって、僕は英二のベッドを借りて横になった。

「不二、寝た?」

しばらくうとうとしていたら、英二の声が聞こえた。
起きてるよ、って言おうとしたけど、眠気の方が勝って返事できなかった。

英二が息を吐く気配がして、そして。

英二は僕の右手を握った。

「好き…不二」

英二は絞り出すように言った。

「ずっと好きだったよ、中学の頃から」

心臓の鼓動が速くなったのを感じた。
英二が僕を好きって…?

息が苦しい。
上手く呼吸ができない。

いつの間にか絡められていた英二の左手と僕の右手。
指先から鼓動が伝わってしまうのではないかと思いながら、僕は必死で深呼吸を繰り返した。



大学生になって一人暮らしを始めた英二と、遊びに来た不二くん。
お酒を飲んで眠くなった不二くんとつい告白しちゃった英二。
そんな感じ。


2014/03/05 00:22


▽菊不二
えいじ…?


冗談だよね…?
少し引きつった顔で不二が笑う

そんなわけないじゃん
いくら友達だからって

まぁ、友達だなんて思ってなかったけど
好きの意味は友達としてのそれじゃない
気付かない不二が悪いんだよ

一気に顔を近づけてそのまま唇を合わせた



不二くんって身内というか、自分に近い人に甘いと思うので、このまま無理矢理されたとしても英二のことを完全には嫌いになれなくて苦しむんじゃないかなと思います


2013/09/18 10:45



どのくらい先にいるんだろう

今どんな顔してる


毎日1on1やって、毎日負けて
勿論、勝ちたいって思ってた
けど、心のどこかで勝ちたくないとも思ってたかもしれない
勝負を挑んで、負けて、自分が憧れている存在はこんなにも強いのだと酔いたかったのかもしれない


けど、それじゃ駄目なんだ

「負けねっスよ」

あのときは同じチームだったけど、今は違う
青峰っちは憧れで、だけど倒さなきゃならない敵なんだ

憧れてしまえば越えられない
だから

「憧れるのはもう…やめる」

大丈夫、越えられる
憧れも、憧れだって言いきかせた恋心も、全部過去のものにできる
信じてくれる仲間がいるから


ねぇ、青峰っち、

How far are you ?




BGM セントエルモの火 BUMP OF CHICKEN
黄瀬くんにしか聞こえなくなってしまったよ…
憧れと恋って似てるよねっていうのを書きたかったはずなんだけどな…


2013/09/16 03:26


▽要悠
今日は俺の誕生日なわけで。

クラスの奴や春がメールを送ってきて、俺の携帯はいつもの2倍は震えている。
なのに、その中にアイツからのメールはない。

忘れてんじゃねぇの。
アイツ意外と誕生日とか気にしなさそうだし。

そう言いきかせながら1日を過ごした。


もう少しで今日が終わる。

なんだよ、メールの一通くらい寄越せよ。


今日が昨日に変わる頃、やっと震えた携帯。
ディスプレイにはアイツの名前。


お前な、忘れてたのかよ

そんなわけないでしょ
ちゃんと覚えてたよ

日付変わってるぞ

その他大勢と一緒なんて嫌だからね


誕生日おめでとう、要

…おぉ


反則だろ、そんなの



要くんお誕生日おめでとう!


2013/09/16 02:43


▽祐悠
あの子は妹みたいだ。



ずるい

何が?

どうして悠太は茉咲のことばっかり構うの

茉咲ばっかりってことはないと思うけど…母性本能?妹みたいな感じ?

ずるい。オレだって構ってほしいのに

構ってるじゃん十分

ゆうたー

…面倒な祐希くん発動しちゃった…

もう悠太なんか知らない

ごめんって

………

…でも、祐希じゃなかったらこんなことしないよ?

…な、に



頬に触れたのは、柔らかい唇。


2013/03/16 17:18


▽6.リョ不二
こんなに近く君を感じている。


「不二先輩」
「なーに越前」
「寒いッスね」
「そうだね」
「あっためてほしいッス」
「もう抱きついてるじゃない」


不二先輩が朝食を作ってくれるって言うから、まだ寝てたいけど頑張って布団から出た。
ほっとくと味付けが全部激辛になっちゃうから見てないとね。
よくまぁそんな辛いの食べられるよね…
そんなとこも好きだけど。


「あ、そうだ越前」
「何?」
「この前クラスで英二がね…」


そこまで言って吹き出す不二先輩。
よっぽど面白かったのか、笑い続けてる。
ちょっと、そんなんじゃオレは笑えないよ。
何が面白いのか全くわからない。むしろ笑ってる不二先輩が面白い。
そんなに無理して話そうとしなくていいのに。
呼吸困難になっちゃうよ。


そっと不二先輩の唇を塞ぐ。
勿論、オレのそれで。


ちょっとした仕草も、甘い声も、全部に夢中。
これから先もずっと、隣にいてくれるよね?ね、不二先輩。


(話のオチまで耐えきれず吹き出す
それでは聞いてる僕が笑えないよ
が、不二くんぽいなと思いました)

BGM:約束の朝/ポルノグラフィティ



2013/03/01 21:02


▽5.謙光
笑い合って、ただ支え合って、なんとか生きてる。


「謙也さん、そろそろ起きないと遅刻ッスよ」
「ん…あと5…」
「分で起きたことなんかないやろ!」
「いっだ!」


起きようとしない謙也さんの頭を叩く。
謙也さんは情けない声を出して涙目になっとる。


謙也さんは実家を継いで医者になったし、俺はずっとやりたかった仕事に就いた。
自分の好きなこととはいえ、仕事は楽やないし、しんどいことのほうが多い。
それは謙也さんだって同じ。むしろ、俺よりきついと思う。
ようやく夢が叶ったんやから頑張らなあかんってわかっとるけど、でも心が折れそうになることがよくある。
けど、不思議やんな。謙也さんが笑っとってくれたら、いや、隣におってくれたら、それだけで頑張ろって思えんねん。
思い通りにいかないときも、何とかなるかもしれへん、って。


謙也さんにはいつも助けてもろてばっかやんな、って前言うたことがある。
そしたら、謙也さんは「むしろ光に助けてもろてばっかやで」って言うて笑た。
お互い様なんやろな、きっと。


謙也さんとならどこまででも歩き続けられるんやないかな。
楽しいことも苦しいことも、二人で乗り越えていきたい。



BGM:旅人/GReeeeN


2013/03/01 21:00


▽4.祐悠
君をずっと守りたい。


朝起きたら隣に悠太がいるって、なんて幸せなことなんだろうって噛み締めた。


今日は珍しくオレの方が先に起きた。
悠太の寝顔を堪能する。
肌白いなぁ。睫毛長いなぁ。こんな無防備なとこ、他の人には見せないでね。


悠太が大事だなぁって改めて思う。
オレは悠太の笑った顔が好きだし、ずっと見ていたい。
けど、それと同じくらい悠太の弱いとこも見たいって思う。
いつも自分より他人優先な悠太が疲れてしまったら休む場所になりたい。
避けようのない壁にぶつかってどうしたらいいかわからなくなったら、辛くて仕方なくなったら、傍にいて大丈夫だよって言ってあげたい。
悠太をずっと守りたい。


「ゆーたー」
「ん…ゆ…き…?」
「朝ですよー、起きてー」
「んー…」
「構ってよーねーゆうたー」
「…わかったわかった、起きるから…」


ねぇ悠太、朝起きたら悠太が隣にいるってすごい幸せ。
オレがここにいられること、愛って呼んでいいのかなぁ?


BGM:アニマロッサ/ポルノグラフィティ


2013/03/01 20:59


▽3.菊不二
君がどこにも行かないように、強くその手を捕まえた



夢を見た。不二がどこか遠くへ行ってしまう夢。
悲しい顔をして何かを言って、そしてそっと笑って不二はオレに背を向けた。
何処行くの。待って。行かないで。
言いたかったのに全然声が出なくて、身体も動かない。
その間にも、オレと不二との距離はどんどん開いていく。
どうしよう、不二が手の届かないところへ行ってしまう。
焦りが募ってきた頃に目が覚めた。

「っ…」

全身に嫌な汗をかいていた。
深呼吸を繰り返して速まった鼓動を落ち着かせる。
大丈夫だ、不二はちゃんと隣にいる。


「……」


そっと不二の手を握った。
伝わってくる体温に、少しずつ気持ちが落ち着いてくるのがわかった。
しばらくそうしていると、不二は「ん…」と小さく声を出し、うっすらと目を開けた。


「英二…?」
「不二…っ」


不二の手を引いて腕の中に収める。
不二がちゃんとここにいること、わかってるけど、さっきの夢がちらついて怖くなった。
何処にも行けないようにきつく抱き締めると、不二の手がオレの頭に触れた。




BGM:センチメンタル/ゆず



2013/03/01 20:58


▽2.黒子
流れ流される日々の中で笑顔でいますか?


みんな、元気でやっていますよね?
連絡なんか来なくてもわかります。みんながそれぞれに元気でやっていること。


いざ目の前にすると邪険に扱いたくなる黄瀬くんが、テレビに出ているときは立派に見えるのはどうしてなんでしょう。
緑間くんは相変わらずおは朝を見ているんですね。髪が緑のお兄さんが持ってるウサギの目が死んでいて怖いって近所の子が言ってましたよ。
紫原くん、君が誰かにお菓子を作ってあげる立場になるなんて思いませんでした。なかなか評判良いみたいですね。
着物が似合うのはいいんですけど、普段着として着るのはどうなんでしょう、赤司くん。近所の女子高生がいつか鼻血出しそうって言ってましたよ。危険です、逃げてください。
それと、青峰くん。いつか君がまた笑ってバスケが出来るようになる日が来ること、僕は信じてましたよ。


僕は、みんなのバスケをしている姿が嫌いでした。
でも、みんなのことが嫌いだったわけじゃないんですよ?むしろ好きだったんですよ、なんて言ってやりませんけど。
こんな変な人たちなかなかいないですし、何だかんだ言って楽しかったですよ。
ふざけ合いながら帰ったあの日も、コンビニに寄り道したあの日も。
きっと僕らは大人になって1つずつ忘れていくんでしょうけど、でもその分新しい思い出を1つずつ作っていけたらいいですね。





(この曲キセキっぽいなと思いました
ついに黒バスに手を出してしまった…)

BGM:DAY BY DAY/GReeeeN


2013/03/01 20:57


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