愛憎

一体この感情は何と言えば良いのでしょうか、強いていえば嫉妬なんでしょうが、そんな漢字二文字で簡単に表されても困ります。私の想いは、嫉妬、悋気なんかでは表すことは不可能だと思います。だって私はこんなにもあの人を愛し嫌い愛しているのですから。あの人の笑い声が私の後ろで聞こえたり、私以外の人を褒めたり、私以外の人と話をしたり、私以外の人と食事を摂ったり、私以外の人と一緒にいたり、私以外の人と店に行ったり、私以外の人と約束をしたり、私以外の人を見つめたり、私以外の人と仲良くしたり、私以外の人に勉強を教えたり、私以外の人と泊まったり、私以外の人と房事したり、私以外の人に愛を語ったり例え其が友愛なんかでも、私以外の人と感情を共有したり、私以外の人に労ったり、私以外の人と私以外の人と私以外、の人、と、、そうかあの人は私が嫌いなんですね嫌いなんでしょうかそうじゃなければあの人の笑い声が私の後ろで聞こえないし私以外の人を褒めないし私以外の人と話をしないし食事を摂らないし一緒にいないし店に行かないし約束しないし私以外の人を見つめたり私以外の人と仲良くしたりしないし私以外の人に勉強を教えないし私以外の人と泊まらないし房事したり愛を語ったりしないし感情を共有したり労ったりなんかしない絶対にしない、だって、そう私があの人が私が嫌いだからだからあの人は私と距離を置かれているのです、嗚呼漸く合致致しました私はこんなにも愛してるのにあの人は振り向いてなんかくれないのですね私なんかより下衆で■■で■■■な人のがいいんですねそんなに貴方の目はふしあなでしたっけなんなら私が開けて差し上げますよ、まあこれは軽い冗談とします、だから私は。愛してる筈の貴方を憎んでおります。言葉以上に、ですが。ほらまたあの人の笑い声一体何故私がいる場所であからさまに笑うのでしょうか他の人の何が良くて私の何が悪くて笑うのでしょうか嗚呼そうかそうやって私を嗤って馬鹿にしておられるのか私が貴方に陶酔でもしているような様子を満足げに見て嗤っておられたんですね私を嗤いの種にして皆さんで私を嗤って嗤って、嗤、って、、最近私のところに来てくれないのはそのせいですねもう貴方は私を忘れてしまったのでしょうねだから私は憎いこんなにも私は貴方に溺れ貴方との会話を渇望し貴方のお側に居たいのにそんな気持ちさえ汲み取れないのでしょうかきっと他の奴らと共に居たからでしょうねなんて酷いもちろんあの人も酷いのですがそれ以上にあの人を堕落させるなんてなんて酷いんでしょう人間の風上にも置けませんああいうのを屑■■■というのでしょうねまあ殺しはしませんよ殺しなんかしたら打ち首ですから、それだけは嫌だってあの人と離れちゃうああならあの人を殺しちゃえば否瀕死状態まで持ち合わせればいいんじゃそうすればいつも一緒頼れるのは私だけ殺してないし不慮の事故にしてしまえば罪にもならないし嗚呼なんて素晴らしい考え!!でもどうやって実行すればいいのでしょういくら私でも味方を傷付けるのは、ああならば上杉を敵に回してしまえばそうすれば敵同士だしきっと距離を置けば私が恋しくなるしそうだそれがいいじゃあ早速「幸村」

「随分と長い文を書いているじゃないか。ははは、相変わらず汚らしい字だな。恋人に送る文か?感情に任せて書くのは良くな」

「兼続殿」

「うん?」

「……いいえ」

「なんでもありません」

「ありがとうございます」



ぐしゃ。
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