昔々あるところに、ドSなお婆さんと鬼畜なお爺さんがいました。 ある時、お爺さんは山へ竹を切りに行きました。 鬼畜で悪知恵の働くお爺さんは、金になりそうな竹を選別していました。 すると、その選別からか何なのか、竹の一部が蛍のように光っている大きめの竹がありました。 これは、金になる!と確信したお爺さんは、竹を光っている上の部分を切り落としました。 「あ?なんだ?」 その竹の中には、小さい女の子がいたのです。 「危ねぇよ、クソジジイ!!!当たるトコだったじゃねぇか!」 ただ、眠っているのではなく、ちゃんと起きていて、既に自我が芽生えていましたが……。 「あぁ、お前がそんなとこにいんのが悪い」 お爺さん…滅茶滅茶毒舌ですね……。 でもまぁ、そう言ったらこの話終わりですから…。 「ふんっ。好きでここにいるんじゃねぇよ」 女の子反撃に出ます。 …というか、逆ギレ? 「まぁ、いい。(お前は将来金になるかもしれないから)家に来れば良い」 お爺さん…腹が黒い…! 真っ黒だよ!! 「よろしく頼むぞ?」 一応まだ小さいから、まだ純粋なんd… 「(こいつの家金持ちそうだし…ニヤリ)」 そんなことなかった……! 女の子もお爺さんに負けないくらい腹黒……。 そんなこんなで、こんな腹黒いお爺さんと事実かは不明だが、ドSと名を馳せているお婆さんに育てられ、女の子は人呼んで『かぐや(禍を喰らう夜の)姫』と名付けられた。 そんな酷い名前を付けられたかぐや姫は成長するにつれて、美しくなっていきます。 ただそれに比例して、腹の黒さは増していきます。 「暇だなぁー」 ちょっ、そんな心の声こぼさないで! 一応お爺さんとお婆さんにはちゃんと献身してるんだから(汗) 「ああ〜無理無理。そういうの柄じゃないし」 そういうの関係無いからね!? ……とそこに貴族の方々がやってきました。 「かぐや姫様。わたくしと結婚して下さい!」 美しいかぐや姫には毎日求婚に来る貴族のオンパレード! 「じゃあ、アレ持ってこい、天の羽衣。持ってきたら、するかもな!」 かぐや姫、口調変えて! 一応いいとこのお坊ちゃんだからね、君が相手してんの! 「そ、それは……」 アレ?貴族の方も受け入れてる? え、いいの?そんなんで。 「そうそう、急に口調変えるとか無理無理!」 何便乗してんだこの人……! そんなこんなで、貴族のお坊ちゃん方を交わしたかぐや姫。 「かぐや姫様。」 次の求婚者は、み、帝……? 「かぐや姫様。あ、あの……」 アレ? 帝…どうしたんですかね? 「あ、あの……」 かぐや姫、イライラしてきたんですけど!? 「お前、ハッキリしろよ!」 あ、爆発した。 ちょっと!今までは見逃してきたけど、相手は帝ですよ!? 「だからどーした。」 なんという性格の持ち主…… もう腹黒というよりは、性格に問題が…… 「あ、あの!」 あ、帝の存在忘れてt…エフンエフン そうでした、帝の発言を聞かねば! 「あ、えっと、けけけ、結婚して下さい!」 あちゃー…帝ちょっと失敗しちゃいましたねー いいとこでどもりました。 「……。」 あ、アレ…? かぐや姫に反応がない……。 その日は何故か帝に何も言わずに終わったかぐや姫。 その日の夜のことでした。 「お迎えにあがりました、姫様。」 天人来ちゃった―――!!! かぐや姫の反応は…… 「嫌だ。」 へ? 「今日の夜迎えが来るってのは知ってたけど、ここにいたい!」 ちょちょちょちょ! これ、ギャグじゃないの? こんな熱いかぐや姫知らないんだけど……! 「それは駄目です、姫様。月に帰らねばなりません。」 うん、帰らなきゃいけない理由等は本当のかぐや姫の方を見てね!← 「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁー!」 もう駄々っ子ですよね、コレ。 「姫様。理由をお聞かせ願えますか?」 なんか、天人が執事に見えてきた……! 「み、帝の求婚…受けようと思って…」 「え、いやあの、何故ですか!?」 あ、天人取り乱した。 「だ、だって……」 かぐや姫が乙女なんですけど……! しおらしい……らしくない!← 「今、ヘタレ萌えなんだもん!!!」 ……はい? 今…なんと? 「あの帝のヘタレ具合に萌えたの!」 腹黒のセリフですね分かります。 「分かりましたよ。姫様がここにいられるように手配します」 へ?そんなことして大丈夫なんですか? 「姫様が駄々こねたら、こちらの言うこと聞かないですから。」 天人は大人ですね… ああ、要はかぐや姫は我が侭娘と。 「うるさいうるさーい!」 そんなこんなで、何故か人間界にいられるようになったかぐや姫。 後日、逆プロポーズしたそうな。 ヘタレな帝と腹黒かぐや姫 帝「あ、あの……」 姫「なに?」 帝「ち、ちょっと近…何でも無いです……」 姫「(萌え!)」 ------------- fairy tale parody: かぐや姫 Thanks 1400hit to 十色様 |