蒼い月。
 不気味な夜がやってくる。
 深い森で彷徨う。
 ここは、どこ?
 わたしは、どこに向かっているの?
 蒼い月が照らす森の草木。不気味。
 不思議と恐怖は生まれない。

 「お嬢さん、ワインはいかが?」

 タキシード姿のうさぎさん。
 ついていくと上品なテーブルへ。
 ご馳走にデザート、屋根は真っ赤なキノコの傘。
 その下で踊りが始まった。
 されるがまま踊っているけど、何処にいるの?時間の国で彷徨う迷子(わたし)。
 帰り道が解らないよ。
 わたし、待って 待っているのに・・・

 眠れぬこの魂は
 貴方を捜し 森の中
 すると現れた月の宮殿の王子さまが跪いて

 「お嬢さん、僕とワルツを一曲踊りませんか?」

 妖美な笑顔でわたしを誘う。
 ワルツに合わせて睫の長い蝶々たちが舞う。
 シフォンのドレスがひらひら、可愛らしく美しく。
 虹色タイツのかぶと虫は力強く剣のダンス。
 その中王子さまに連れられ、わたしもゆっくりとワルツを踊る。

 求めるものは なあに?

 誘惑の迷宮、この森がわたしを迷い込ませた。
 ミルク色の霧の彼方、わたしがこの森に迷い込んだ。
 確かな愛が欲しい、貴方からの・・・

 冷たいわたしの爪先を白鳥の羽でくるんで。
 月の宮殿の王子さまは貴方に似た瞳で笑う。

 「満ちてはかける宇宙(そら)を行く神秘の船
 変わらないものなど無い、と語りかけてくるよ」

 そんな言葉を聞きつつも笑顔に魅せられて・・・


 蒼い月。
 不気味な夜がやってくる。
 深い森で彷徨う。
 わたしは、どこに向かっていくの?
 愛することは信じること
 いつかその胸に抱かれ、夢を見るのかな
 眠ったわたしのちいさなちいさなゆめ。

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 song parody:月のワルツ


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