「高橋ー」


真剣な横顔も好きだよ。


『速く見つけないと』
『分かってる』


でもさ、折角一緒にいるんだからさ、


「高橋ィー」


ちょっと位構ってくれてもいいじゃん…




休日、
DVDでも見に家来る?というメールに釣られて、高橋家に乗り込む俺。
少し緊張してたけど、部屋は高橋らしくて落ち着いた。
部屋には豪華なソファがあって、そこに男二人微妙な距離感を保つ。
すぐに見始めた高橋。
数分すると、映画に飽きた俺は高橋に構って貰おうと、あの微妙な距離感を一気に縮めた。


「なぁ、高橋ィ」


イライラが募っているように見える高橋。
前から思ってたけど、優斗って呼びたい。
名字なんて他所他所しくて…
優斗の耳に唇を近付けて、そっと低く囁く。


「優斗、愛してる」


優斗の頬が赤く染まる。
可愛いヤツ。
そのままソファに押し倒す。


「ふ、んぅ」


優しく深くキスをする。
向きを変えて何度も、何度も。


「森川、映画…」
「元」
「え?」
「元って呼んでよ、優斗」


ぐいっと顔を近付ける。
優斗は、頬が赤くなって目を反らす。


「は、はじめ…」
「目を見て言ってよ」


その顔も可愛いけどさ。
そう言って、顎を持ち上げ、俺の方を向かせる。


「…は、はじめ!元……」
「はい、よくできました」


そのまま、理性が無くなった俺は、優斗を襲って、愛し合ったのであった…。




後日、
「もう、返却日近かったから見ようとしてたのに!…はじめのバカ」


ふくれる優斗。


「超可愛い!」


そんな優斗を力強く抱き締めて、また濃厚なキスを繰り返すのでした。



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