06
それにしても、枢木はよく食べた。見ているこちらが呆れるほど。
「あれ?ルルーシュ、オーダーそれだけ?遠慮せずにどんどん頼んでよ」 「あ…いえ、いつも俺はこのくらいで…」 「そう?じゃあ、後でデザート頼もうね。ここ、パフェとか美味しいんだ」 「はぁ…」
俺は迷惑そうにしているのに、枢木は上機嫌で話し続ける。音楽という共通の話題があるせいで、不思議と会話は途切れない。しまいには本当にパフェをオーダーされ、勘定も全額支払われてしまった。
「あの、なんだかすみません、奢っていただいてしまって」 ありがた迷惑ではあったが、やはり礼儀はきちんとしなければならないだろう。 「いいのいいの。僕が誘ったんだから。それに君あんまり食べなかったし」 いや…いつもよりかなり食ったが。 「すごく楽しかった!また行こうね、ルルーシュ」 「え…あ、はい」
二度とごめんだ、天然確信犯たらしめ。 この返事は社交辞令なんだからな!
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