03
このようなことが他にもたくさん起こった。 もうアシュフォードの生徒達にはルルーシュとスザクが恋仲であるという事は公然の事実となっていた...
(シャーリー視点) *゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚*゚
ルルーシュとスザク
ルルーシュとスザク...
ルルーシュとスザク......
るるーしゅトすざく。。。。。。
流々珠と朱雀。。。。。。
さっきからシャーリーはぶつぶつと何か考え込んで呟きながら廊下を歩いていた。
それは...この学園最強のカップルの名前であった。 一人は頭脳明晰、一人は体力馬鹿。
いや、少々スザクが可哀想なので、ルルーシュは頭脳馬鹿、にするとしよう。矛盾しているか?なら頭脳的虚弱体質ではどう...ry
...それはさておき。 シャーリーの思考へと回帰しよう。
(みんな、ルルとスザク君が付き合ってるとか言ってるけど...あんまり信じられないな)
二次的情報、信じるべからず!
...などなど、シャーリーは思っていた。
シャーリーはルルーシュの事が好きなので、ルルーシュとスザクが付き合っている、という噂はショックだった。
しかし、その噂が本当なら、それはそれで素晴らしい! (シャーリーはミレイ会長に影響され腐女子であった
(他の女とかだったら許せないけど...うん、スザク君なら許してあげてもいいかもしれない)
私よりもルルの事知ってるだろうからなぁ
なんせ、幼なじみなんだもんなぁ
そんな事を考えながら廊下を歩いていると、突然人の声が聞こえ、シャーリーはびっくりして立ち止まった。
耳をすませてみると、どうやらそれはスザクの声のようだった。
(ルルも一緒なのかな?)
ちょっとドキドキしながらシャーリーは物陰に隠れた。 盗聴する気満々だ。
「...なんで怒ってるの?」
あ、やっぱりスザク君だ。
「ね、謝るから無視しないでよルルーシュ」
話しかけてるのはルルか!
「...」 「ごめん」 「......」 「ほんとごめんって」 「.........」 「あぁもぅ、僕何かルルーシュに悪い事した?」 「............」 「浮気とかは断じてしてないからね、心配いらないよ?」
(...!やっぱ付き合ってんのかな)
「ちょっと、何か喋ってくんないと分かんないよールルーシュ...」
「...............スザク」
ようやく聞こえてきたルルーシュの声は低く凄味があり、殺気さえまとっていた。
「わぁルルーシュ!数日ぶりだね、まともに喋ってくれたの!!」
反対に、スザクの声は喜びにあふれ光り輝かんばかりだった。
「俺とまともに話す気があるなら...」 「なら?」
「こ の 手 を
は な せ !!」
「ん?あ、ごめ、つい...」
「つい、じゃないだろ、つい、じゃ!!」
「えー、だって、捕まえとかないとルルーシュ逃げちゃうもん」
「とゆーか早く離せって、この体力馬鹿!」
「え?だめだよ、ルルーシュすぐ逃げちゃうからさ。アーサーより始末悪いよね、この黒猫は」
思わずシャーリーは二人を見たくなって少し身を乗り出してみた。
スザクはルルーシュの両手を片手でひとまとめにして頭上の壁に押さえつけていた。
(これは...スザク君がルルを襲っているようにしか...!そう見えてしまうのは、私が邪眼だから!?)
「...っ、おまえ...!」 「ひどいなぁ、ちゃんとスザク、って呼んでよ?あ、そうそう、なんでルルーシュは怒ってるの?」
ルルーシュを捕まえた当初の目的を思い出し、スザクが言った。
「...おまえが」
「スザクだよ」
「...、スザクがあからさまに皆の前でもくっつくから...」
「あぁ!ルルーシュ照れてたんだ?ごめんごめん」
スザクはさして反省してなさそうに謝ると、からから笑った。
一方、ルルーシュは真っ赤だった。
「おい、スザク」
「なぁに?」
「もう用は済んだだろ?いい加減手を離せ!」
「なに言ってるの?」
スザクはそう言うと、ルルーシュの両手を押さえつけてない方の手でルルーシュの顎を上げさせると素早くキスをした。
「用はこれからなんだけど?」
「なっ...!」
「あ、でもその前に」
スザクは突然ルルーシュを離すと、すたすたとシャーリーの隠れてるほうの廊下へと歩いてきた。
(やっばい...!!!!!)
シャーリーが踵をかえして逃げようとしたその時、スザクが言った。
「シャーリー?いるんでしょ?」
(うわぁ...)
シャーリーは観念して立ち止まり、スザクを真正面から見た。
「ごめん、気付かれちゃってたんだね...いつから?」
スザクはちょっと考えて答える。
「んーと、シャーリーが歩いてきて、ここで立ち止まったあたりから、かな?」
...つまり、はじめからか...
ちなみに、ルルーシュはシャーリーを見て茫然自失のようだ。
「ごめんね!聞くつもりは...」
「ううん、シャーリー、謝るのは僕の方だ。」
「え?」
「前にシャーリーから相談受けた時に応援するよ、って言ったのに...」
本当にごめん...
そう呟いた、いつも凛々しいスザクの眉は本当に申し訳なさそうに下がっていた。
シャーリーは思わず微笑んでいた。
「ううん、いいの。私こそ、スザク君の気持ちに気付かずにあんな事相談なんてしちゃってごめんね」
スザク君の方が、私よりずっとルルの事よく知ってるし、私の何倍もルルのこと好きなんだよね
悔しくない、なんて言ったら嘘になるから言わないよ
でも、
スザク君がルルを幸せにするのなら
私は心から二人を応援するよ?
|
|