繋いだ手

「うっ···寒い」
外は乾燥して肌寒い 私はカーディガンの袖を引っ張った
「そんな薄着してたら寒いに決まってるだろ 風邪でもひきたいの?」
コンウェイが自分のコートを肩にかけてくれる
「あー···そうすればコンウェイが私の看病してくれるからいいかな···」
「ふぅん···僕が彼女に何してもいいなら喜んで看病してあげるけど?」
「やっぱり健康第一だよね!」
急いでコンウェイのコートを着る うん、大分あたたかくなった
「コンウェイは寒くないの?」
心配になって隣をみる 一応コンウェイはマフラーをしているがそれでも寒そうだ
「彼女とは違って防寒対策はそれなりにしているけど、コートがなくなったから少し寒いね···彼女が手を繋いでくれたら温かくなるかな」
「はいはい」
そう返事するとコンウェイに手を掬うように優しく掴まれる
こうして手を繋いでいると、彼の手がそれなりに大きいことが良くわかった
「コンウェイの手冷たいね」
「彼女の手が温かすぎるんだよ」
「基礎体温が高いからかも」
「彼女は子供だからね 当たり前のことさ」
「もう大人なんですけど」
ふてくされながら呟くとコンウェイが小さく笑った
どこか落ち着くような優しい匂いのする枯葉を踏みながら、2人で緑地を歩く
たまにはこんなゆっくりした日もいいなぁと目を閉じると、ふいに唇を重ねられた 思わず吐息が漏れる
彼がくすっと笑うのが聞こえた そして人差し指で私の下唇を撫でると また少し長いキスをした
すっかり息が上がったころ、やっと唇を離した
「ほら、まだ君は子供だ」
私は、そう言って離れようとするコンウェイの腕を掴んでキスをした
挑戦的に彼を見上げる
「これでも?」
コンウェイは一瞬息をのんでいつもの微笑になった
「···彼女にはいつも驚かされるよ」











back
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -