「ネスティ!」 「…あぁ、ヒヨリか。随分嬉しそうだな」 「だって、ネスティに会えたから…!」 毎夜、夢の中でしか会えない人。 「最近どう?やっぱり忙しいの?」 「そうだな…やる事もたくさんあるし、忙しいと言えばそうなる、か?」 「あんまり頑張りすぎないでね?ネスティが倒れたら困る人、いるでしょ?」 わたしとは、違う世界で生きる人。 「なっ、ヒヨリ!何を…!」 「改めて思うけど、触感のある夢ってすごいよね…ネスティの肌すべすべー…」 「や、やめっ、ちょ、ヒヨリ!!」 ネスティの病的に白い肌がほんのりと紅く染まる。 頬から手を払い除けられた衝撃でガクリ、と体が沈む。 そろそろ、起きる時間らしい。 「…まだネスティとしゃべってたーい。でも起きるね、学校遅刻しちゃうし」 「あぁ、それが賢明だな。さて、僕も起きるかな…」 「だぁめ!ネスティは目の下のクマが消えるまで寝てないと!それじゃ、ね!」 ゆるゆると目を開けると、カーテンの隙間から差す朝陽が眩しい。 また会えるかな、なんて思ってもう一度目を閉じるけど、広がるのは黒ばかり。 「(…やっぱ無理かっ。)しっかし、今日の夢はやけにリアルだったなァ…」 夢の中で触れた、肌の感覚が残る右手をぎゅっと握る。 頬が緩む。いつか、本物の彼に会えたら、と。 「(まァ、まずありえないんだけどね)」 (あなたに、会えたら。) まぁ、別ジャンルで同じネタで書いたんだけどこっちのが希望ないな。笑 久々すぎてキャラがわからないなんて言い訳はいつものことですよ。← 07 9/13 |