「兵長、巨人が絶滅しましたよ」
「……は?」
「巨人が絶滅しました!」
「……。説明しろ」
「あのですね。兵長への誕生日プレゼントを考えていたら、兵長が一番欲しがってるものって『自由』なのでは?と思い至って、結果私の愛で世界は自由になりました。」
「分からん。どうしてお前の愛で巨人が絶滅するんだよ」
「そりゃあ……愛の力ですよね。」
「だから何で」
「まぁ細かいことはいいじゃないですか。その分私の兵長への愛が大きかったってことですよ多分。」
「多分ってお前」
「とにかく自由です!おめでとうございます!まず何をしますか?」
「………、」
「自由になった世界で兵長がやりたいことって何ですか?」
「……いきなり言われてもな……。」
「もう戦わなくていいんですよ?私達の平和の邪魔をするものは何もありません!何だって出来ます!」
「……。」
「私は兵長のやりたいことを一緒にやりたいです。どこまでもお供します!」
「………」
「だから何でも言って下さいね」
「………」


〜三時間後〜


「………分からん。」
「………ん…?……ぇ、あ…、兵長…今何か、言いましたか?あまりの沈黙の長さにうたた寝してしまった……。」
「だから、急に何をしたいか聞かれても分からん。」
「…あぁ……そのことですか」
「お前は何かあるのか」
「私ですか?私はもちろん兵長と結婚がしたいですけど」
「自由と何も関係ねぇじゃねぇか」
「世界が平和になったらプロポーズしようと心に決めてたんです」
「俺達は特に付き合ったりとかはしてないんだが」
「そうでしたっけ」
「そうだ」
「じゃあ付き合って下さい」
「……。他にねぇのか」
「他にですか……。とりあえず、兵長とはずっと一緒にいたいですね」
「お前の脳内は俺の事ばっかなのか」
「そうですね!」
「アホだな……」
「アホでも何でもいいんです!兵長と居られたら」
「………なら、お前も一緒に考えろ」
「え?何をですか?子供は何人くらい欲しいかってことをですか?」
「違う。これから先、どうするかをだ」
「あぁ、これから先のことですか」
「そうだ。……ずっと側に居てくれるんだろてめぇは」
「はい!!もちろんです!ちなみに私は女の子と男の子が欲しいです!」
「お前はそればっかか」
「えへへ!」
「先を急ぐんじゃねぇ。どうせ時間はいくらでもあるんだからな」
「そーですねー、なんたって自由ですからね!」
「…ああ。たまにはゆっくり考えるぞ」
「はい!じゃあ子供の名前からゆっくり考えていきましょうか!」
「だから先を急ぐなっつってんだろ」


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -