そういえば今日はエイプリルフールだ。なにか嘘つきたいなあ。誰にどんな嘘をつこうかなぁ。

と思っていたところにちょうど兵長の姿を発見。よし兵長に嘘をつこう。さてどんな嘘にしよう。


「兵長、おはようございます」
「ああ」


とかそんなことを思っている間に兵長との距離が縮まってしまった。とりあえず挨拶をすると、その瞳が私を捉える。


「あの、兵長」
「…何だ」
「……… えーっと」


ああどうしよう。引き止めたはいいけど何て嘘をつこう。やばいやばい時間がない。あ、兵長が訝しげな顔をしてる。見てる見てる。あーどうしよ早く嘘つかなきゃ。

えっとーーーーあーーー……


「その……、」


どうしようどうしよう。


「何だよ、何かあるならさっさと言え」


う、眉間のシワが。

やばいやばい。

(早く何か言わなきゃ)

えっとー、だから、その…

なんて言うんだろうなあ。


つまり、兵長、


だから〜〜〜……





「か、髪の毛、切りました?」



「………、」







切ってないそうです。デスよね。

嘘って難しい。


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