「お前、なぜいつも俺の前に現れるんだ?いい加減邪魔くせぇ」
「え!そりゃあ兵長のことが好きだからですよ!いつも言ってるじゃないですかー!で、お茶会はいつ開きますか?」
「なぜ俺の事が好きなんだ、てめぇは」
「何でって、一目惚れですよ!」
「お前は俺の事を何も知らねぇだろ。俺もお前の事を何一つ知らない。」
「いや知ってますよ!リヴァイ兵士長、人類最強の兵士、めっちゃカッコイイ、イケメン、ものすごくタイプ、一目惚れ、冷めた態度がたまらない、出来れば一度踏まれてみたい、好き、お茶会がしたい。」
「途中から俺の情報じゃなくなってるぞ。気持ち悪ぃ。それにそんなもん知っているうちに入らねぇ。」
「じゃあお茶会を開きましょうよ!そこでもっと兵長のことを知りたい!そして私のことも教えます!兵長にだったら私の全てをお見せする覚悟も出来てます!」
「そんないらん覚悟は捨てちまえ。…言っておくが俺は、外見だけで判断するような奴は嫌いだ。」
「えっ」
「俺がどんな人間かも知らねぇような奴に好きだと言われてもただ不快なだけだ。」
「……」
「…分かったらそんな上っ面だけの思いなんざ今すぐ捨てろ。」
「………。」





「って、言われたんだよね。」
「…じゃあ何でお前そんなニヤけ顔をしてるんだ?」
「まさかおかしくなっちまったのか?いや、元から大分おかしいんだが。」
「いや…なんかさ…、……ゾクゾク…しちゃって……。」
「……うわ…。」
「そ、そうなのか…。すごいな…」
「言葉攻めってやつ?ヤバイよ……新たなステージへ上がってしまいそう。」
「それ以上上がったらもう人じゃなくなるぞ…」
「ここまでくると最終ステージまで見てみたい気もするが。」
「ライナーお前、やめろよ」
「しかし、そこまで言われて兵長への想いが冷めたりはしないのか?」
「しないね!むしろしないね!だってさ、だってさぁ!?」
「何なんだよ落ち着けよ変態。」
「興奮してるな」
「兵長の言っている事を要約すると、つまりもっと兵長の事を深く知って欲しいって事でしょ?うん、分かる…分かるよ!知って欲しい気持ち分かるもん!だからお茶会をなんとしてでも開かなければ!!」
「……あ、あぁ。」
「清々しいくらいに要約出来てねぇコイツ」





「兵長ー!おはようございます!今日も今日とて大好きです!」
「…………、」
「素敵な刈り上げです!ジャンより似合ってます!」
「……お前、俺が言った事を聞いてなかったのか?」
「え?…あぁ!兵長の事をもっと理解して欲しいって話ですね!もちろん聞いてましたよ!なのでまずは兵長の好きな食べ物から教えて下さい!」
「……分かってない。お前は何一つとして分かっていない。」
「それともお茶をしながら話しますか?」
「だからしないと言っているだろうが。」
「じゃあこれから一日に一回質問していくのでその時に少しずつ兵長の事を教えて下さい!」
「めんどくさすぎる。何なんだ、てめぇは。」
「私は兵長の事がひたすら好きなだけのただの調査兵です!」
「……もういい。お前とこれ以上話していても時間の無駄だ。」
「じゃあ今日はこれで失礼しますね!お疲れ様でした!」
「おととい来やがれ。」


そして彼女は次の日からもしつこく話しかけ続け、最終的に兵長が根負けし一日に一回彼女からの質問に答えるはめになるのだった。


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