「そういえば君らっていつから一緒に居るの?」


食堂で三人、昼食をとっているとハンジが聞いてきた。


「地下から一緒に出てきたって事はもちろん知ってるけどさ。」
「…えっとね。子供の頃からだよ。リヴァイが今よりもリアルチビだった頃から」
「あ?てめぇの方が貧相な体してただろうが。」
「子供の頃からって、じゃあ随分長いんだね。ていうかリヴァイの子供時代とかなんかすっげーひねくれてそうだな。」
「うるせぇ。」
「私、今でも覚えてる。リヴァイを初めて見た時。…ドキドキ、した。」
「……。」
「…え?ドキドキしたの?マジか」


私が地下街で初めてリヴァイを見たのは、リヴァイが自分よりも大きい大人の男を負かしてる瞬間だった。私と同じくらいの男の子が大人をボコボコにしている事に衝撃を受けた。私はそれを見て、ドキドキした。そしてこう思った。


「うわ、関わっちゃいけないタイプの子だ、……って。」
「………。」
「……あ、ドキドキってそっちの?」
「だってヤバイじゃん。コワッ!って思った。目とかマジすぎて怖かったし。」
「ていうかリヴァイすごいな。その頃からそんな感じだったんだ。」
「普通にドン引きだよ。」
「嘘つけ。てめぇの方からうざってぇくらいにガッツリ俺に関わってきてただろうが。」
「そうなの?」
「…まぁあの時は私もまだ子供だったからね…好奇心旺盛だったんだろうね。恐ろしいよ全く。」
「本当に恐ろしいね。」
「でもそれから一緒に居るようになってさー。まぁなんだかんだ楽しかった気がする。」
「お前ガキの頃から友達居なかったからな。」
「なっ!居たわ!お兄ちゃんとか!」
「それ友達じゃなくない?」
「ていうかリヴァイだって友達居なかったくせに。」
「俺は作らなかっただけだ。作れなかったお前とは違う。」
「ぼっち特有の苦し紛れの言い訳ね、それ。」
「うるせぇ。」
「どっちもぼっちだったんだね。」
「まぁ…リヴァイと居るようになってから毎日が楽しくなったのは事実だけど。」
「……。」
「へー。どんな事してたの?」
「あ、そうそう。よくゲームして遊んでたよね。」
「…あぁ…そうだったな。」
「ゲーム?どんな?」
「どっちが多く大人からお金を盗めるかゲーム。あれマジ燃えたよね!」
「そうだな。」
「普通に犯罪じゃねーか。」
「でもいつも私負けちゃうんだよ。リヴァイ強くて。」
「当たり前だ。」
「あの、ごめん。なんか想像してた思い出とちょっと違ったわ。」


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