「マルコ、私って兵士に向いてないのかな……」
「…どうしたの?何かあった?」
「いや…いつもいつも教官に怒られてばっかだから…。運動神経も悪いのに、だからって頭も良いわけじゃないし…。」
「うーん…」
「たまに、私には無理なんじゃないかって、思う。」
「そうかな?」
「だって……」


私はエレンと同じで調査兵団に憧れている。だけどこのままじゃ絶対なれるわけない。なれたとしてもただの足手まといだ。私なんて巨人の餌だ。囮にも使えやしないよ。そう思うと涙が滲んでくる。


「…あのさ、怒らずに聞いてほしいんだけど…」
「 ん……、なに…?」


するとマルコがぽつりと話し出す。私は涙を腕で拭い、マルコを見る。


「君は器用な方ではないから……」
「……、」
「…それに頭も良くはないし体力もないし体も小さいし華奢だから確かに兵士っぽくは見えないし何かと要領悪いけど……」
「……。え?」
「だけど……えっと、ほら…性格が明るいだろ?」
「せーかく?」
「だから、きっと、どこにいったとしても上手くやっていけるさ。大丈夫だよ…人付き合いに関しては。すぐ馴染めると思う。」
「え、人間関係の話?え、兵士としては?」
「…それは……、」
「……。」
「その………っあ、あそこにジャンが居る!そうだ僕ジャンに話があったんだ!早急に!だから行かないと!」
「えっ、ちょっマルコっ…一体どこにジャンが?!見当たらないよ?!」
「いや居るジャン!ほらっ…、お、おーい!ジャーン!ちょっと話がーっ!」
「………、」


私の手は届かず、マルコは姿の見えないジャンの方へと走って行った。


「…お、劣等生じゃねぇか。そこで何してんだ?」


そしてマルコが早急に話があると言っていたジャンが私の後ろから現れた。


「……。」
「何やってもダメなやつがサボりとは…随分とお気楽なんだなぁ?」
「っう、うるせぇえええ!オムレツ口にぶち込むぞ!!」
「は?な、何だよいきなり」
「くっそー!!絶対調査兵団に入ってやる!!!」
「はぁ?」


(それからめちゃくちゃ努力して調査兵団に入団した)


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