54

18禁ですご注意
※あくまで夢小説です。現実の行為とは全く別物ですのでご容赦を




「えーっと…、その頷きは、」
「…じゃあ、しましょうかって意味です。」
「あ、そうですか。」

名前(男)はすぐにキッチンに向かってしまった。
名前(男)の部屋で一人取り残される俺。

…え、ちょっとあっさりしすぎじゃないですか。

今のはOKってことだよな?つまり今夜俺と名前(男)は…、えーっと、交わり?をするワケで、もっとこう、ああなんだ意味わかんねーけど、こんな淡々とお役所の仕事みたいに、じゃあしましょうかっていうのは俺の思ってたのと違う。

「………。」

することがなくなったので名前(男)のベッドを勝手に借りて横になった。
…そーいや、名前(男)は部屋にエロ本とか見られたら困るものの類はないんだろうか。
勝手にあさることはしないけど、名前(男)が一人でシてる姿なんて想像つかない。
一人だと声とか気にせずできるからいーよなーなんてちょっと思った。

うつ伏せになって名前(男)の枕に顔を埋めた。当たり前というか何というか、そっからは名前(男)の匂いがする。あとはシャンプーとかのちょっと人工的な匂いも。

「あー…。」

脱力したのかつい声が出た。気抜きすぎだ俺。
勉強のし過ぎで疲れたのもあるからかスッゲー眠い。ので、夕飯までこのまま仮眠を取ることにした。

……

「赤也、起きてよー。」

名前(男)が俺を呼んでいる。
ぼんやりとした意識の中で目を覚ました。

「んー…、名前(男)が俺を呼んでいる…。」
「何寝ぼけてるの?夕飯できたよ?ホラ起きて。」

とんとんと軽く体を叩かれていたのが、だんだん揺さぶるような動きになった。

「起きてるっつーの…。」
「寝てたから言ってるんでしょ。」

目を開けると名前(男)は思いのほか近かった。片方の膝をベッドについて俺の肩をつかんでいる体制だ。それで顔を覗き込まれているんだから、まぁ近くて当然だけど。

「…ちかい。」
「…赤也、ホントに寝ぼけてるね…。」

名前(男)が呆れたような表情になったのでちょっとむかついた。大体お前は何でいつもそんな余裕なんだよ、と見当違いなことを思った。

「起こして。」

寝転がったまま手を名前(男)に差し出した。

「はぁ?」
「名前(男)が起こしてくれないと俺起きれない。」
「あーはいはい。早く目を覚ましてくださいねー。」

名前(男)がしぶしぶ俺の腕を引っ張ったので、逆に俺が無理やり名前(男)の腕を引いてやった。
ちょっと予想外の動きだったらしく、名前(男)は簡単に俺に覆いかぶさる体制になった。

「うわっ、…赤也、いい加減に、」

おなかが空いてるのかなんなのか、名前(男)にしては珍しくちょっと怒り気味だったところでキスをして口をふさいだ。
首に腕を回すと案外簡単に応えてくれた。うん、ちょろいな。

「飯より名前(男)が食べたい。」

…あれ、何言ってるんだ俺。

まぁ、なんというか、この一言で名前(男)がスパークしたのは言うまでもない。



「ん、はぁっ……、」

ローションっつーのか、あのぬるぬるに俺の下半身及び名前(男)の腕は侵食されていた。
何でも突っ込むには慣らさないといけないらしい。というわけで名前(男)は左手で俺のモノを弄びつつ、右手で口にするのは憚れる場所(どこかは何となく察して欲しい)に指を突っ込んでいた。仰向けに寝て足を開いている俺の腰を軽く浮かせて、足の間に名前(男)が体を入れて座っているみたいな体制だ。うーん、言葉にするのは難しいな。

スゲー異物感に、ぬるぬるでぐちゃぐちゃにされる気持ち良さが合わさって変になりそうだ。

「んあっ、名前(男)っ、」
「ん……なに?」
「一回、指、抜けって。」
「何で?」
「何でって、あっ、」

多分突っ込まれてる指は2本で、それをバラバラに動かすから余計変な感じがする。

「痛い?」
「痛くは、ねーけど、ヘンな感じする。」
「ふーん……。」

名前(男)は楽しそうに左手の動きを早めた。
普通にいじるより摩擦が少ないからか、この状況に興奮してるからかはわかんねーけどめちゃめちゃ気持ちいい。

「赤也、わかる?こっちいじくる度に中がビクビクすんの。」
「知る、か!!」
「そろそろ大丈夫かな、指増やすね。」
「いちいち言うなっ!!」

ぐっ、と何かが押し込まれる感覚があった。
……つーか、けっこう痛い。これは真剣に痛い。
名前(男)のを突っ込まれたら俺どうなるんだ……、とちょっと怖くなった。

「……ん、ってェ……。」
「痛い?」

俺の変化に気付いたのか、名前(男)はパッと動きを止めた。

「大丈夫?」
「ん、あー……、平気。だから、やめんなよ。」

多分平気じゃないことは名前(男)にはバレてんだろうけど、名前(男)は何も言わずに行為を再開した。

何分経ったかわかんないけど、やがて痛みは無くなっていった。…と言っても異物感は相変わらずなんだけど。


「赤也。」

名前を呼ばれたので名前(男)の方を見ると目が合った。

「……ホントに大丈夫?」
「だいじょぶだって。」
「だって涙目だし…。ホントに痛くない?」
「あぁ。」
「奥まで入れても痛くない?」
「…あぁ。」
「気持ちいい?」
「…気持ちいいかどうかは微妙だけど…悪くはねーかな。」
「そっか。」

…何だこの新しい羞恥プレイみたいなの。名前(男)はガチで俺のことを心配してるんだろうけど、かなり恥ずかしい。もしかしてわざと聞いてるんじゃないだろうか。

「…そろそろいいかな…。」

3本目の指がスムーズに出入りするようになったところで、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえてきた。
いよいよか、とちょっと身構える。
っていうか俺の身体ホントに大丈夫だろうか。やっぱり多少痛いんだろうな…。たぶん処女の女の子が初体験を迎えるときも今の俺と同じような心境なんだろうな…。
でもまぁ、名前(男)となら大丈夫だ。

「…じゃあ、入れマス。」
「お、おう!来い!」
「けっこー慣らしたから痛くないと思うんだけど…。」
「大丈夫だと思う!」

と、余裕だったのもそこまでだ。グ、と身体に何かが押し込まれる感触と共に強烈過ぎる痛みが襲ってきた。

「いっ…、いってぇぇ!!やべぇ、これ!ちょっと抜け!一回、抜け!」
「えぇ?!」
「えぇじゃ、ない!痛い痛い!!これはマジでやばい!」
「ちょっと待ってって。いったん落ち着いてよ。」
「こ、れが、落ち着いていられるかってんだ!」
「いいから力抜いて!力んでるから痛いんだと思う。」
「ち、ちからぁ?ちからってどうやって抜くんだよ!!」
「赤也、大丈夫だから!ほら、もう先端入ったから!」
「なまなましい、こと、を、言うなー!」

息がうまくできなくて、言葉が途切れ途切れになる。

「赤也、ホラ目ぇ開けて。俺と呼吸合わせて。」
「あぁ?!」

俺がこんなに痛がってるのに何でテメーは抜かねーんだ!と思って目を開けると名前(男)の顔がすげー近くにあった。ハイこちらイケメンさんです、と頭の中で誰かがナレーションをした。(大丈夫か俺。)

「はい深呼吸。」
「できるか!」

と言いつつ何とか息を吸って吐いた。

「…まだ痛い?」
「当たり前、だ!」
「うーん…そうだよね…。俺も痛いんだけど。」
「は?」
「マジできつ、」
「死ね!!」

名前(男)はククッと笑った。それを見て俺も何だか力が抜ける。
ふー、と長めに息を吐くと、名前(男)もホッとしたような顔をした。

「ねー、俺いつか童貞を捨てたら言ってみたいセリフがあったんだけど言ってみていい?」
「ん?なんだよ。」
「『俺たち、ひとつになれたね』。」
「やっぱ死ぬか?」
「ごめんって。」

…そういえば、いま俺と名前(男)はつながってるわけか。
まだずくずくずきずき痛いけども、それでも何だかうれしかった。なんだこの感じ。

「うわっ。」

名前(男)の首に腕を回して思いっ切り引き寄せた。片手で名前(男)の髪をぐしゃっとわしづかみにする。

「…やっべー、俺なんか幸せかも。」

ぽつりと呟いたその言葉は名前(男)に聞こえたらしい。俺の脇に腕を回してさらに密着する体制になる。

「俺も、すっげー幸せ。赤也大好き。」

それを聞いた瞬間、痛いのとか恥ずかしいのとかがどうでもよくなった。
名前(男)を好きになってよかった、名前(男)に好きになってもらえてよかった、と、ただそれだけ思った。


END







「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -