突然猫さんの叫び声が聞こえた。どうしたのだろうか。 急いで玄関に行くと、蛙を持った気流子さんと絶叫する猫さん、そして見知らぬ女の子(?)が立っていた。 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
後ずさりしながら頭をぶんぶんと振って絶叫する猫さん。 本気でどうしちゃったのだろうか。 心なしか、気温が下がったように感じる。
「え……?あ、君は嘘誠院音無だね?」 見知らぬ女の子否女装をしている男の子が僕を呼ぶ。 「は?あ、はい。そうですけど……。それよりも貴方はどちら様ですか?」 「僕は月明葉折さっ!……って、今はそんな場合じゃないね……この人、どうしちゃったんだい?」 「僕にも分からないです……。気流子さんは何か知ってますか?」 「気流りんも何も知らないよー。猫さんどうしちゃったのかな?」三人揃って頭を悩ます。『三人揃えば文殊の知恵』って言った奴は誰だろうか。何も浮かばないぞ。
「お……落ち、着け……僕は、クールな、キャラ、だから?と……とにかく、落ち着け私……。凍らせれば問題、ない……から…………」
ブツブツと、まるで呪詛のように猫さんが何かを呟いたようだが、何も聞こえなかった。 「猫さん?今、なんて言いまっぬおぅ!?」 いきなり降ってきた氷柱を慌てて回避する。すると氷柱は僕の居たところの床に突き刺さった。 「氷柱?なんでぎゃーっ!?」 今度は葉折君の顔をかすめて、氷柱が玄関の扉を破壊した。ぎゃーっ!?ローンが!!修繕費が!! 「……は!1号が原因か!」 気流子さんは器用に襲い掛かる氷を水に変換して回避しながらそう叫んだ。 「どういう事ですか?気流子さああああああああんッ!?」 マントと壁が縫いつけられた。……危ない……後少しで、僕が縫い付けられるところだった………… 「猫さんは、蛙が大の苦手だったんだよ!」
…………
「「それだああああああああああああッ!!」」
葉折君と大絶叫した。
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