「その想いは秘めました」の続きらしきもの。



「ヒッヒッ、ヒーッヒ」

三成さんのあとにいつものように吉継さんがやってきて、腕の中にいる子猫のことを聞かれて三成さんがくれたことを話せば、吉継さんはいきなり笑い出した。
しかもこれ以上楽しいことはないと言わんばかりに、特徴的な笑い方で笑う。ついにはお腹を押さえて肩で息をするまでに笑っている。

「ヒッヒッ…、あぁ主の、せいで、一生分笑って、しまった、ではないか、ヒッ」
「私のせいなんですか?藍さんも吉継さんもどうして笑うんですか?」

二人に理由も解らず笑われて、少しむくれて言えば吉継さんはすまぬ、すまぬ、と全く気持ちが伝わらない謝罪をした。

「あの三成が、と思っての」
「藍さんも同じこと言ってました」
「やはりあれも思ったか」
「三成さんが猫をくれるのがそんなにおかしいんですか」
「いやいやメデタキことよ」

そう言って吉継さんはまた笑う。
私はちょっと頭にきて、吉継さんを睨むように見れば吉継さんは笑いをやっと止める。

「そのような目で見るな、我が三成に惨滅される」
「吉継さんが笑うから悪いんです」
「それより子猫に名前をつけたのか?」
「あっ…」

はぐらかすように別の話題を持ち出されて、吉継さんのいいように話題をすり替えた。すり替えられたことに気付かず、私はその話題に乗る。

「つけておらぬのか?」
「はい…」
「名無しではちと不便よの」
「さっき貰ったばっかりなんですから」

さあ、何という名前にすると、吉継さんは楽しそうに笑うけれどポチとかタマしか思いつかない。

「悩め、悩め」

吉継さんは私の悩んでいる姿を見ながら笑う。
困って子猫を見れば、いつの間にか私の腕の中で寝ていた。

「うーん、白?」
「…そのままではないか」

とりあえず思い立った名前を呼べば、吉継さんは笑いを止めて私に冷静に突っ込んだ。


▼お題お借りしました。
たとえば僕が

100905緋色來知
子猫の名前を募集中です。
「みつ」とか「なり」とかしか思いつかなかった(笑)


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