我愛羅とリーが出発して10分後、シカマルとテマリが出発する時間になった。

「めんどくせーけど、いくかぁー。」

「ふん。怖かったら手をつないでやってもいいんだぞ?」

そう言って手を差し出すテマリ。

「うるせぇよ、バカ。」

そう言うシカマルだが、顔が赤い。

そのやりとりを見ていた一同は、一気に和やかなムードになった。

(なんか可愛いなあの二人!!)


はじめは他愛もない会話をしていたシカマルとテマリ。

しかし、だんだん森の奥に入っていくごとに、テマリは無口になっていった。

そんなテマリをシカマルは不思議に思った。

なんだかいつものテマリじゃない。

口をキュッと固く閉じ、下を俯いている。

いつもの、堂々として前を見据えた彼女の姿なんてどこにもない。

「おい、テマリ…?」

シカマルが心配してテマリに声を掛けたときだった。

「!」

ぎゅっ

テマリはシカマルの手を握っていた。

真っ赤な顔をしながら、しっかりとシカマルの手を握っている。

「テマリ…。」

テマリは、上目遣いでシカマルを見つめた。

その目は潤んでいて、シカマルの「テマリを守ってやりたい」という思いを、駆り立てるのだった。

「テマリ、お前」

「……」

「……………………………怖いのか?」

「なっ…!?」

ますます赤くなるテマリをみてシカマルは、やっぱ怖いんだな、と勝手に決め付ける。

「もういい!バカ!シカマルのバカ!鈍感!」

そう言うと、テマリは手を離し、一人で先を進む。

「?何怒ってんだお前。」

さっさと先を急ぐテマリをシカマルは追いかける。

次の瞬間、隙を見たテマリは、シカマルの足に自分の足を掛けた。

「うおあっ!!」

ドサッ

「……………。」

突然の出来事で、何が起こったのかわからないシカマルだったが、すぐに状況を把握した。

テマリがシカマルを押し倒している。

「…おいお前「少し黙れ。」
「はあ?」

「会えない間…寂しかった…。」

キスしようとしているのか、テマリはぐっと顔を近づけてきた。

「テ、テマリ…こんなところで…!」

「別に気にしないよ。」

ときどきテマリはシカマルに対して強引で大胆な行動をとる。そんなとき、シカマルはテマリに抵抗できない。

今まさにそんな状況だった。

ガサッ

「「?」」

突然近くの草が音を立てた。

テマリとシカマルは起き上がり、その音がしたほうへと向かう。

なんだ…?

「ちょっといの!あんたのせいで気づかれるじゃない!!」

「うるっさいわねー!あんたが邪魔で見えないのよー!」

音の正体は、サクラといのだった。

どうやら、今までのシカマルとテマリの様子を見ていたらしい。

二人に近づき、「おい。」と声を掛ける。

ハッとなりサクラといのは青ざめていった。

「てめーら、何やってんだ…?」

「「キャーーーーーッ!!!」」

森中に二人の悲鳴がこだました。

そしてそれを聞いた影分身のナルト達は、「俺ってばおどかしてないのになんで?」と首を傾げるのだった。

終わり


甘くしたつもりです(^p^)/
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
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