「シカマル。」
「シカーマル。」
「………。」
今日のテマリはいつもと様子が違う。
木ノ葉の大門から任務が終わり、俺の家に向かうまではいつもと何ら変わりないテマリだった。
しかし。
俺の部屋に入った途端、テマリは俺の腕に絡み付いてきたのだ。
驚いて「どうした?」と聞いてみたが、テマリはただ俺に笑うだけ。それが妖艶なる笑みだったから、やばいと思った。
なんでテマリがこんなことするのか分かんねえ。考える限りでは今日は機嫌がいいのか、それとも任務中に何か良いことがあったのかということ。
ベッドに腰掛けてもテマリは俺にくっついていた。…もしかしてこれが甘えてるってやつなのか?
まあ、少し恥ずかしいが滅多にくっついてこないテマリだ。
これは美味しいかもなんて思いながら俺はテマリをさせるがままにしていた。
させるがまま、だから俺はテマリに何も応えていない。
「シカマル。」
ついに痺れを切らしたのか、テマリが俺の視界に現れた。読んでいた本を強引に奪って、俺の意識をテマリに集中させる。しかし俺はすぐさまテマリから目線を逸らした。
何故ってこいつ、足出しすぎんだよ!
テマリは忍服の隙間からわざとらしく太股を覗かせていたのだ。
気でも違ったのか?
終いにはテマリは、俺にぴっとり抱き着いて上目遣いでこちらをみてくる。
本気でやばい…。好きな女にこんなことされちゃあ、たまったもんじゃない。しかも家に二人きりという状況。
頭に血が上り、目の前がふらふらしてきた。
「私の事好きか?シカマル…。」
「!」
我に帰ると、テマリは俺から離れていて、さっきよりいつも通りの彼女に戻っていた。
しかし表情が曇っている。
そこで俺は気がついた。こいつ、もしかして…。
「テマリお前もしかして、いのになんか吹き込まれたか?」
「え…なんで…。」
「やっぱな。」
テマリの表情から、俺の考えていることが確信に変わった。
脱力してにため息が出る。
それを見たテマリは恥ずかしがるような、怒ったような顔をして睨んできた。
「一応これでも不安だったんだ。お前は何も言ってくれないから。…別に言ってほしいって訳でもないが。」
どっちだよ。
俺はそう呟いて笑い、テマリにこっちに来るよう手招きした。不機嫌な顔をしているくせに素直にこちらに来るテマリ。そんな彼女に腕を伸ばし、すっぽりと腕の中に納めてやった。
「わっ…。」
「何も言わなくてもあんたなら俺の気持ち分かってくれてると思ってるんだけどなあ…。」
「……お前は分かりづらいんだ。」
「うるせえ。」
互いに微笑みあって、テマリをベッドに押し倒す。
「 」
そしてテマリの耳に小さく囁いて、キスをした。
END
大変長らくお待たせ致しました!水崎はのん様リクエストでした!
「なかなか好きと言えないシカマルに誘惑するテマリ」でしたが、なんかシカマルくんが心なしか気持ち悪くなってしまいすみません…!
話もクダクダとなってしまいましたが、二人とも付き合ってる設定で、やることは何気やってます。←
ただ好きなんて言ってくれないからなんか不安…いのにも心配されたし…みたいな、ね。分かりづらい文章ごめんなさい!!
水崎はのん様ありがとうございました!これからも応援よろしくお願いします!