いのは自宅である山中花店にサクラとヒナタを呼んで、三人でお茶をしていた。

「ねえ、そういえばシカマルってテマリさんとどうなってるの?」

サクラの言葉に、いのの目が光った。

「そうなのよ!ちょっと聞いてー!」といのは高い声を上げる。

出されたシナモンロールに手を伸ばそうとしたサクラとヒナタはいのに目を向けた。

「ついにテマリさんが認めたのよ!シカマルと付き合ってるって!」

「ほんと!?」

サクラも声を上げた。それと同時にヒナタはほんのり頬を染める。

いのは興奮した状態で身を乗り出していた。

「やっとかって感じよねー!シカマルったら三年間片想いだったんだから。」

「えーなに?それじゃ、あいつはそれまでテマリさんに告らなかったの!?」

「そーよ!シカマルはあーいうとこヘタレだから。」

いのは昔、シカマルがテマリの事が好きだと聞いたときの事を思い出した。

――はあ?俺に好きな人?

――えぇ。

――んなもんいねーよ!お前じゃあるめーし。

――うそー!私が思うに相手はテマリさんでしょ?

――うっ……。




「ふふっ。」

あの時のシカマルの顔といったら、可愛くて仕方がなかった。いのは思い出して笑ってしまった。

それと同時に私がなんとかしなきゃという思いが生まれた。そうしないとシカマルの恋が片想いのまま終わってしまうと思ったから。


「でもいいなあ。私も彼氏ほしい。」

そう呟いたのはサクラだ。それに続き、いのもため息をつく。

「そーよねー。私も彼氏つくってー、デートしたりしたーい。あとはー…ご飯作ってあげたり…キスしたり?」

「ああ…サスケくん…。」

サクラといのが耽っていると、ヒナタが初めて口を開いた。

「シカマルくんもデートとか…してるのかな…。」

ヒナタはやっぱり言わないほうがよかったかと、おどおどした様子だ。小さい声で言ったが、いのはちゃんと聞き取っていた。

「あー、あいつ何もしてないらしいのよー!」

と口の前に手を当て、もう片方の手をヒラヒラさせる姿は井戸端会議のおばさんのそれだ。

「まーデートっぽいことはしてるらしいけどー…甘栗甘に行くだけらしいし。」

「それだけ?キスもなんもないの?」

「ないわよ。好きとかも言わないらしいもん。」

「うっそ信じられない!私なら耐えらんないわ!」

「ていうか耐えてるテマリさんがすごいわ!テマリさん絶対待ってるわよ!」

…とサクラといのが暴走しだしたのをヒナタはシナモンロールを食べながら見つめていた。

私なら好きな人と付き合えるだけで幸せだなあなんて思いに耽る。

そのときパッとナルトの顔が浮かんで、赤くなった。

サクラといのは相変わらずぎゃあぎゃあ自分の恋愛論について語っている。ヒナタはナルトの顔を頭の中から追い出すため、精一杯の質問をした。

「あの、それじゃあシカマルくんはなんてテマリさんに告白したんですか?」

「あ、それ私も聞きたい!」とサクラ。

いのはにんまりと笑った。

「あいつにしては頑張ったわよ、これ。」








「あんたのこと守りたい。」

END


大変長らくお待たせいたしました、陸都あきまる様リクエストでした!

シカテマ前提のガールズトーク又はボーイズトークというお題を頂きまして、管理人はいのも好きなものですからガールズトークに致しました!
これは以前、那奈様から頂いたリクエストの続きというのを意識しました。

それと、いのはシカマルくんから根掘り葉掘り聞きます笑

でもお題に添えられているか不安です…。グダグダで申し訳ございません。あきまる様、批評はなんなりと言ってくださいね笑

リクエストありがとうございました!これからもよろしくお願いします!
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