28.




[緒橙視点]










んー、暇だなぁ。



水希は赤也とデートだし桃子は生徒会だし。





放課後の予定は何も決まらず
今日は大人しく帰るかぁ、
と一人のんびり歩いていると
自分を追い抜かす見慣れた真っ赤な髪


何でそんなに急いでるんだろ?


脚力には自信あり!
すかさず追いかけ彼の肩を
ガシっと両手で掴んだのだ。











緒橙「わっ!!」



丸井「ぅわ!?なんだよ緒橙かよぃ!」








ぷぷぷ、大きく声を上げ目を開く
ブンちゃんを見る限り
結構ビックリしたんじゃないかな?








緒橙「お急ぎみたいだけど、どこ行くの?」



丸井「あぁ…これからジロ君と会うんだよ」



緒橙「え?ジロちゃんと?」



丸井「一緒にケーキ食いに行くんだけど、
約束の時間間違えちまって!」









それで急いでたんだね、うんうん。
二人は本当に仲良しさんだ!


ブンちゃんの後ろを付き纏う(?)あたしを
見兼ねてなのか緒橙も来る?
なんて言ってくれて。









緒橙「いく!いきたい!」



丸井「おー、なら連絡しとく」








文化祭の日以来だし、
ジロちゃんと会うのも本当楽しみ!
そうと決まれば急いで駅に向かい
電車に揺られ、目的の駅に到着!












芥川「緒橙!本当久しぶりだCー!」



緒橙「ジロちゃん!癒し!あー癒し!!」



丸井「なんだ、お前のそれ…」








ジロちゃんを見つけてお目当てのカフェまで
話が途切れる事は無い、
やっぱジロちゃんは可愛いし楽しいし
来てよかったなー!








丸井「ここみたいだな」








どうやらお目当てのカフェは
最近オープンしたばかりみたい。

店内に入ると内装はシックに纏まっていて
男の子同士でも入れそうな雰囲気のお店



二人はお目当てのケーキを店員さんに伝え、
あたしはチーズケーキを注文した。










緒橙「なんかいい感じのお店だね」



丸井「こういう店って女の子!って感じの
多いからちょっと気まずかったんだけど
ここは来やすそうだな」



芥川「へへへ!だねー!」







ブンちゃんと会えた事がよっぽど嬉しいのか、
ジロちゃんはずっと笑顔だしブンちゃんも
とっても楽しそうだ!

あたしも二人の話に混じってあーだこーだって
言っているとジロちゃんが、そーだっ!って
いきなり勢い良く手を叩く。









芥川「本当はね!もう一人来る予定なんだー!」



緒橙「ん?だれー?」



芥川「大丈夫!ちゃんと二人と面識ある人だC!
きっとビックリするよー!」



丸井「ビックリ?誰だよぃ」







携帯で文章を打ちながら
ニコニコしているジロちゃんに、
あたし達二人はその人物が来るまで
頭の中がハテナいっぱいに広がっていた。











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