22.




[水希視点]











登校してすぐ職員室に進路表を出しに行った
勿論第一希望の欄を 白紙 にして。




担任は驚いた顔をした後、曖昧な表情をしつつも
なんとか一応受け取ってもらえた。














緒橙「水希!」



水希「…よう、」



桃子「…どうだった?」





廊下で待っていてくれた二人に、
何とかなった?と伝えると笑顔になる













水希「決意は変わらない。
担任もあまり納得してない様な顔してたけど、
やれる所までやってみたい」





桃子「うん、私達はずっと応援するから」



緒橙「そうそう!
なんなら今のうちにサイン貰おうかな〜!」



桃子「…ミーハー」



緒橙「あたしと言ったらミーハーでしょうよ!」







水希「ぶっ」








いつもと変わらない二人の会話に
思わず吹き出してしまう




そんな所に、













切原「あ、水希先輩達」








緒橙「おはよう!どーしたの?」



切原「聞いてくださいよ!
宿題丸写しがバレて追加で
20枚プリント渡されたんすよ!」



桃子「当たり前でしょ、
ちゃんとやらない切原が悪い」



切原「う、桃子先輩って
第二の真田副部長みたい…」



桃子「なにか?」



切原「いや、何でも!!!」











そんなやり取りをしてる中、あたしは
とある事で肩に力が入っていた













緒橙「あ、そうそう。
二人で舞台行ったんだよね?楽しかった?」



切原「そりゃあ!ね!水希先輩!」





水希「あ、いや…お、おう!」





桃子「?」












あたしの過剰な反応に三人は真顔で固まる

そりゃあそうだろうけどよ、














水希「さ、さて教室戻んねーと!
赤也!舞台の時サンキューな!!」






切原「あ、うぃーす…?」

















言葉を待たずあたしは慌てて一人
自分のクラスへと足早に帰って行った



















緒橙「…あやしい。
まさか赤也、水希に手出した!?」



切原「な、そんな訳ないじゃないっすか!」



緒橙「本当にぃ〜?絶対何かあったよ」



切原「ホント何もないっすから!」











桃子「…」











二人がじゃれついている横で
一人桃子は怪しむ顔付きで
走り去った水希の後姿を見つめた



















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