16.



[水希視点]









緒橙「そんなの、聞いてない!!」






















ーーー文化祭から数週間後





緒橙の悲痛な叫びが教室に響き渡っていた


















緒橙「ねぇねぇねぇねぇ!
そんな事言ってた?やぎゅーう!」



柳生「文化祭の数日前に知らされてましたよ」



緒橙「のぉおおおおーー!」







行動を共にする事が多くなった私達は
緒橙のクラスで楽しく雑談をしていた。






しかし桃子の一声で先程まで笑顔であった
緒橙の表情が一気に崩れたのである

















桃子「そう言えば明後日テストね」















どうやら緒橙はその事を知らなかったらしい

そして激しく動揺し、
隣で本を読んでいた柳生にいきなり
掴みかかったという訳だ。







緒橙「うへーあたし、なんもしてないよ!」



水希「お前なぁ…今回のテスト、
結構重要な奴って担任が言ってたぞ」



桃子「推薦に関わってきたりね。
あ、留年とかも」



緒橙「ねぇ!あたしやばいじゃん!
うー、どうしよ…」











机に伏せながら
絶望感満載のオーラを放つ緒橙










桃子「……」



水希「どうした桃子」




少し考え事をしていた桃子は
座っていたイスをそのまま柳生に近付ける











桃子「柳生」



柳生「はい、なんでしょう」



桃子「今テニス部ってテスト期間だから
練習してないわよね?」



柳生「そうですね。
明後日までは部活動は無しです」





柳生がそう答えると桃子は
机にだらけている緒橙を
全力で叩き起こした













緒橙「え、な、何!」



桃子「緒橙、放課後あけときなさいね」














next




[top]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -