唇に懺悔を


貴方はいないの
ねぇ亮どこ?



死に損ねた想いに焼け死ねたら
きっと私は満足できるだろう


でももう駄目だ
貴方の笑顔が分からない


貴方はこの世界にいないのなら
何故この世界は成り立っているのだろう
黒色をなくした空間など眩しくて見れたものじゃないのに


何故貴方はここにいないのですか
そこに私はいないのに


左腕のデュエルディスクには
貴方との思い出がたくさん詰まっているのに
どれもこれも褪せて汚れて壊れていくの
新しく積み上げなくては

忘れてしまう

あなたの声も、笑い方も、熱も、痛みも
時の流れが私を苦しめるなんて簡単なこと
分かっていて貴方は去ったのでしょう?
こんな私を嘲笑って
いらなくなった私を
おいて、ひとりで


静かに浮かび上がる龍
幻想仮想、ただの空想
それでも温もりだけ持たないだけで
貴方を思い出せる


見上げれば
銀色に輝く貴方の魂ともいえる龍
咆哮はきっと私の願い
激情に流された私の命


龍の頭を抱き寄せて
殺してくれる?と問いかけた

初めて

私は貴方以外と口付けをした



まるで貴方は龍は化身ね
その身を滅ぼす巨大さに
気づかなかった


最後に貴方を呪って
右手で貴方を引き裂きながら
冷たくなろう

最後まで貴方の名前を呟きながら
死んでいこう

忘れないように
覚えていられるように



亮・・亮・・・りょう

ずっと





ずっと






待てなかった私を許してください。


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