※客古市×店員男鹿
ごーっとエアコンがコンビニ内をキンキンに冷やしてくれている。俺がなぜコンビニなんかでバイトをしているのかというと、涼しいからだ。俺の部屋のエアコンはぶっ壊れてしまった。今から夏本番、という時期にエアコンがないなんて考えられない。何かいい案はないのか、と悩んでいたら近くのコンビニでアルバイト募集中と書いてあった貼り紙を思い出し、即面接に行きそして今の状況にいたる。金も稼げるし、一石二鳥だ。 ぼーっとしながらレジで涼んでいるとウィーンと自動ドアが開き、客が入ってきた。
「いらっしゃいませー」
ちらりと視線を向けたらばちっと視線がぶつかった。するとあからさまに顔を背けられた。なんだあれ。けっ、態度のわりー客だな。ま、いーけど。 再びレジでぼーっとする。態度の悪い客は雑誌を立ち読みしているらしくかれこれ20分くらいはいるだろう。そんなに熟読するくらいなら買えよ。相手が客だから口が裂けても言えねえけど。
立ち読みをし終わったのか、レジに何も持たずにやって来た態度の悪い客はいきなり俺の腕を掴んできた。 なんだ、こいつ。
「俺の彼女になってください」
待て、俺は男だ!
アヲイさんへ捧げます
(090627)
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