「5,6限は体育館でオリエンテーションあるから、自分の椅子持って廊下並べよー」


担任が短くSHLを終わらせると空気が分かり易く緩む。
まずオリエンテーションって何?何するの?私が無知なだけ?
入学して数日、担任について解った事は酷くゆるい(テキトーとも言える寧ろそうしか言えない)人間だということだ。
人生テキトーが座右の銘だとか言っていたから聞いて呆れる。


「ちょっと聞いてる?」
「何だよクソ月島」
「クソは君デショ、先生が呼んでるの聞こえないの?」
「え」


まじか、気付かなかった…。
月島と私(と犬)はいつの間にやらよく憎まれ口を叩き合うようになった。
女子にどうして月島くんと話せるの、だとか羨ましい、だとか言われるけど私としてはストレスの対象でしかない。
性格悪い月島の何処がいいんだ?女子とは解らないものである。


「何スか」
「オリエンテーション前に生徒会に話するんだよね」
「先生って生徒会…」
「顧問だよ一応」


マジかよ!今世紀最大の驚きだよ!
私のお口があんぐりだよ!


「だから教室来れねーんだわ」
「…はぁ、そうですか」
「昼休み終わったら並ばせて移動してくれ」
「はぁ!?なんで私!?」
「有能優等生だから。入学式と同じ並びだし大丈夫、宜しくー」


このクソ担任。
視界の隅に月島と犬が笑いを隠しきれていないのが映る。
だが今は担任への呆れと怒りが大きすぎて構っている暇はない。





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