ついに日直が回ってきた。
仕事はそう多くはないけど、やはり面倒なものは面倒。
うちのクラスの日直は二人でやることになっていて、仕事は授業前の休み時間に黒板を消すのと日誌を書く事。
一番二番、二番三番というように二日連続で仕事を行わなければいけないけど日誌を書くのは一日目だけだ。二人で書くことはない。
それに救われたと思う。
だって出席番号順で回ってくるから、目の前の席の月島と日直をやらねばならないから。

胃が痛むよ。日に日に更に悪い口が悪くなって私を攻撃するよ。あーでも私も変わらん攻撃してるなぁ。


「可愛げの無い女子との日直で良かった」
「おいこらどういうことだこら」
「君の背があれば上まで届くデショ」
「…あー」


つまりはこう。
背が低くて可愛い女子は上まで手が届かないから月島の範囲が広がるばかり。
面倒なことが嫌いな月島なら言いそうな話だ。実際口に出してるんだけど。

廊下で見かけたとき、女子の視線は月島に注がれていることが多い。
デカいとか、眼福とか、あわよくば付き合いたいとか、きっと色々な感情が混ざってる。

当の本人はそれを快く思っていないようで更にそれを隠すつもりもないから話しかけられても冷たく対応してて女子が可哀想になる。
モテる男は辛いんだろうね。私には一生理解できない。

モテるのっていい気分なんじゃないの?だから皆モテたいって思うんでしょう。


「少しは私に感謝しなさい」
「感謝すべき点があれば僕だって感謝くらいする」


気が知れない。

先に黒板消しを定位置に戻すと自席に戻ってわんこの相手をしてた。わんこはきっと忠犬でしょ。忠犬山口。よし名前覚えてた。
月島って人を嘲笑うとき以外に表情を変えることないのに話し掛けてて楽しいのかな。らぶつきしまなのかな。こっちも気が知れないな。





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