今から2年前。
あたしと芯は出会った。
出会った、といってもあたしの家の前にある
空家に芯たちが引っ越してきただけ。
挨拶に来た人のよさそうなおばさん。
その後ろにひっそりと佇む芯は、
暗かった。
第一印象は、最悪。
あたしは、芯を根暗なやつ程度しか
思っていなかった。
それから、何ヶ月か過ぎて。
「青樹さん。」
声をかけてきたのは。
「有馬先輩。」
ある、男の先輩だった。
有馬 陵駕先輩は、今高校一年生で、
先々月、高校の勧誘に来て。。。
あたしが――胡散臭いと思っている先輩だった。
野球部所属のくせに、チャラチャラとのばした
茶髪。 なのに、(自称)成績優秀。
スポーツだってできる。
(自称)同性からも、異性からも必要とされていて、
同時にひどく憎まれている人。(推察。)
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