最後の恋


「俺な唯斗しか愛さないから」

「…は?何言ってんの?俺は別に……」

「俺は本気だよ。浮気ばかりしてた自分を悔やんでね、唯斗だけ愛そうってね。好きだよ、唯斗」

蒼真の家に来ればいきなり腕を引かれ自室へと連れ込まれた。

まあ、時たま発生する蒼真の病み期?なんて思ってたらそれは違うみたい。

後ろから抱きしめられては首筋に縋り付かれながらささめく。

どくん、と胸がときめいたのは内緒。アイツ調子に乗るからね


「蒼真…?」

「唯斗は離れないでね、俺から。離れたら監禁するから」

「か、監禁とか笑えねーよ、あほ。つか蒼真から離れないし…」

蒼真以外と抱き合うなんてできないと告げれば盛った犬のように抱き着く蒼真に呆れつつも抱きしめた



これが最後の恋にしたいんだ、蒼真。
な、わかる?俺が今まで懲りずに蒼真を追い掛けてきたの。


お前は知らないだろうけどあの頃から大好きだっただよ




鈍感蒼真にはわかりはしねーけど。





「離れたらふるぼっこね」

「唯斗くん怖いねえ。なら唯斗が離れたら監禁な?」

「馬鹿言え。監禁しても出てやるし」

「ならけつにローターぶっさして媚薬を盛ってやるよ」

「やめろって」



笑いながら俺は蒼真に抱き着いて耳元でささめいた。



蒼真、最後の恋にさせてね。
で、一緒抱きしめて愛して




最後の恋[完]


  
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