浮気性ダーリン(わるいおとこ)




「あ、あぁ、んん…や、やだ、ひぁあんんっ」

「っ、ん…は、…っめっちゃ腰揺れてる」





な、に…あれ。





そうまからメールが来て「家に来い」と素っ気ない白黒メールが届き仕方ないなあ…と体を動かしそうまの家に行けば何やら女を抱いてるみたい。


ああ、そう。
そんなに俺が嫌いなんだ?ならこんなまどろっこしいことしないで早く言えばよかったのに



「…あー、さいあく。折角差し入れ、買った…のに、」


そうまの為に買ったそうまが好きなお菓子の入ったコンビニ袋を玄関にぶん投げて、そうまから貰った合鍵も一緒に突っ込んで俺は家から飛び出した



有り得ない、有り得ない、有り得ない


そんなに俺が嫌いだったんだ。
心外だよ、そうま。



ぎしぎしと軋むベッドと女の喘ぎ声が耳から離れない

いくら俺でもアレを目の当たりにしてしまったら立ち直れは…しないよ


うっすら膜張る瞳に俺は泣きたいんだと気が付く


そして改めて俺はそうまがスキ、大好きなんだと思い知らされる――



マンション前をとぼとぼ歩いて、裏路地に逃げ込んだ

その間にそうまからの着信メールは一切無かった。きっとそうまは事情中なんだろうね


「俺は…やっぱり遊びだったんじゃん。期待させんな、し…アホ」


ぽたぽたと涙が溢れるのに気がつき裾で拭っても涙は止まる気配を見せず逆にまだかと言わんばかりに溢れ頬から流れ落ちて


そうまが好きだなんて気がつきたくない、気がつきたくない…よっ



裏路地の壁に背を伝いしゃがみ込めば肩を震わせ俺は泣き崩れた


裏路地に居れば誰かひろってくれる?誰か俺を危めてくれる?



ひとつの影がぬっと俺の視界に入った。そして「お兄さん、一緒に遊ばない?」勿論おーけーだよ。





俺は…そうまを裏切ります。アナタがやったこと
やり返し、ます。唯一の抵抗…だよっ





End
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