子兎と家庭教師
「シナちゃんパス!!」
『オッケー』
椎菜はそう言うと、華麗にダンクシュートを決めた。
ただ今、女子対男子でバスケの授業中である。
私にかかればこんなもの朝飯前ネ!
「すげぇ」
「あいつ本当運動神経いいよな。」
「キャー//かっこいい」
「さすが椎菜ちゃんね」
『ふふっ、ありがとう』
と椎菜は言いながらみんなに微笑みかける。
「「「「(かわいい///)」」」」
体育の授業が終わり、女子が集まってくる。
「椎菜すごいねー」
「かっこよかったよ」
『本当!?嬉しい〜ありがとう!!』
生まれ変わって早13年私も中学生になった。
前世とは違いまったくもって平和なもんだ…
『京子、花、帰ろっか』
「うん、帰ろう(ニコッ)」
やばっ京子可愛いっっっ//
『もぅ可愛いすぎ!!私男だったらお嫁さんにもらってるよvv』
ギュッと京子に抱きつく。京子も頭を撫でてくれている。
なんとも和む光景である。
「じゃれてないで早く帰るわよ」
あっぶね、忘れるところだった。
ナイスだ、花!!!!!
『じゃあ帰ろっか』
「あれが、沢田 椎菜か…面白くなりそうだ」
物陰に隠れていた人物は、そうつぶやくと面白そうに誰にも気づかれずにその場を去っていった―――…
***
『ただいまー』
「お帰りなさい。シナちゃん」
いつも以上にニコニコしてるな〜
なんか嫌な予感がするよ…でも気になるから聞いてみよっと
『なんかいいことでもあったの??』
「シナちゃん今日ね家庭教師の先生くるの」
へぇー、家庭教師が来るんだ。だからテンション高いんだねお母さん。
ふーん家庭教師……………あれ??まてよ、私よく考えたらクラスで5本の指に入るぐらい勉強はできていると思う
必要なくね??
『ちょ、お母さん私家庭教師なんか必要ないよ!?』
「でもね、これからどんどん勉強難しくなっていくから今の内にやっておいた方がいいと思ったのよ。
それにね、
〈お子さまを次世代のニューリーダーに育てます
学年・教科は問わず リボーン〉だって!!」
嬉しそうに話すお母さん。
まったくもう………
相変わらず無邪気だなぁ、詐欺に会わないか心配だよ
まぁ、私が阻止するしかないな。
「ちゃおっス」
下見ると赤ん坊が話している。
「3時間早くきちまったが特別にみてやるぞ」
黒いスーツにボルサリーノ黄色いおしゃぶりをかけている。スーツケースには何が入ってるのかな?
それにしても…
『(可愛い///)』
「ボク…どこの子?」
とお母さんが聞いてる。
あ、そうだった。
『(どこから入って来たんだろセキュリティヤバいな……)』
とズレたことを考る。
わざとではないのだが…
「ん?オレは家庭教師のリボーン」
するとリボーンくん?がこっちを向いた。
「おまえがシナか」
『う、うん…(Σうぉっこっち向いた!!)』
「じゃあさっそくおまえの部屋で勉強するぞ」
と言うとずんずん進んでいった。
いやいや、場所知らないでしょ??
*+*+*+
部屋に入ると、リボーン君が銃を構えている。
避けられるから怖くないんだけど…
戦えるのはいいけど、やっぱ嫌な予感がする…
まぁ、お母さんを困らすような事をしたらただじゃおかないけど――――――…
〜〜リボーン視点〜〜
オレが銃を構えているのを見た瞬間コイツの顔から笑顔が消え、変わりに凄まじい殺気を放っている。
「オレの本職は殺し屋だ」
『殺し屋が何で私のところにきたのかしら?
返答次第では―――…
殺すよ?」
コイツはにっこりと笑いながら楽しげに言う。
さっきとは違い目が笑っていない。
銃を下ろし、口を開く……
「オレはボンゴレファミリーのボス・ボンゴレ9世の依頼でおまえをマフィアのボスに教育するために日本へきた」
『私の他にもボス候補がいるでしょ?』
そう答えると、コイツは、急に殺気が消え、オレの前に近づいてきた。
殺しに来たのではないと知ると、警戒心を解いたらしい。
「ボンゴレ9世は高齢ということもあり、ボスの座を10代目に引き渡すつもりだったんだ…
だが10代目最有力のエンリコが抗争の中撃たれた。
若手No.2のマッシーモは沈められ、
秘蔵っ子のフェデリコはいつの間にか骨に……
そんで10代目候補として残ったのがお前だけになっちまったんだ。」
『Σえぇ!!(マジでか!!んな迷惑な)』
「ボンゴレファミリーの初代ボスは早々に引退し日本に渡ったんだ
それがシナのひいひいひいじいさんだ
つまりおまえはボンゴレファミリーの血をうけつぐれっきとしたボス候補なんだ」
『ふざけないで!!私はマフィアのボスなんかに絶対にならないか「ぐぎゅるるるる」お腹すいてるの?(雰囲気壊してきたー!?)、とりあえずご飯食べに下行こっか。』
と言うと下に降りて行った
「(頭も悪くない、運動も出来る、
人に好かれる素質もある、ボスになるには十分だ。)」
そう思い、ニヤリと笑うとオレも一緒に降りて行った。