やさしいあるむくん | ナノ
いきなり突っ込むところからはじまります



もうそろそろ、頃合いだろう。
香油で解れたルカの後孔は、早く来てと言わんばかりにアルムの指を咥え込んでいる。

引き抜くと、熱に浮かされたような吐息が聞こえた。

それからルカにに覆い被さるようにして、いれるよ、と声を掛ける。
ルカはこくりと頷いて、ひしとアルムの首にしがみついたのだけれど。

「ごめん、ちょっと放して」
「えっ、…」

言うと、アルムは起き上がった。
愛撫を受けて上手く力の入っていなかった体は、その動きに付いて行けず、ルカの腕はアルムの首からシーツの上に滑り落ちてしまう。

ルカの困惑をよそに、アルムは普段と少し雰囲気の違う笑顔を向けてから、くるりとルカの体をうつ伏せにしてしまった。

「このまま四つん這いになってくれる」
「……?」

言われるがままゆっくりと姿勢を変えたルカの腰を支えてぐいと足を開かせる。
今日はがっつりやりたい気分。アルムはそう考えて、動きやすい体位に切り替えたのだ。

「お待たせ。今度こそいれるからね」
「ア…、アルムくん…、……まっ…、ァア…ッ、」

試みているのは、いわゆる後背位というものだ。
まずは先端だけを入れて、少し様子を見る。

「…や、…ア…」
「……痛くないように、ちょっとずつ、入れる。心配しないで。ね?」

一気に突き上げたい気持ちを堪え、じっと待つ。ルカの呼吸が整ってきたところで少し抜いて、また腰を進めていく。

(……ちょっと、きつい、な…)

顔が見えないのでどうにも気持ちが読み取れないけれど、自分を呼ぶ声は苦痛を感じているようなものではなかった。
いつもと違う体勢で難儀しているのかもしれない。

「……あ、…、む…、く……、あ、る、む…くん…っ、」
「うん…、大丈夫だから。…もう少し、頑張って」

宥めるように声を掛けると、少しだけ力が緩む。
それが分かってからは、アルムは絶えずルカに声を掛けて行為を進めた。

「…、ルカ、頑張ったね、いい子」

背中にひとつ口づけを落とし、ゆっくりとストロークを開始する。

「……うぁ、ァ、アぁ、る、……む、っ…く、ん、」

嬌声に交じる自分の名前。
こんなに名前を呼ばれた事があったろうかと、アルムは動きを止めて暫し考える。

そのあいだにも、ルカはしきりにアルムの名前を呼んでいた。

(ルカ、迷子みたいだ。……うーん、顔が見えないからかな)

このまま進めるとなれば、きっとルカは自分を呼び続けるだろう。
アルムとしてはそれも全く構わないけれど、この先ルカが体を重ねる事に嫌悪を催すようになっても困るので、顔が見えるいつもの体位に戻してやることにした。

「…ア、ンッ、アァッ…」

先程とは逆の手順でくるりとルカの体を反転させる。
また慣らしながら入って行くのはじれったいので、申し訳ないと思いつつも挿入したままで。

「はい、元通り」

ニコリと笑い、口づけをひとつ落としてやる。
するとルカは嬉しそうに笑い、アルムに抱き付きながら両足を絡ませた。




最後のはだいしゅきホールドです(文章力の欠如)

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