そうだ きみがほしい | ナノ
男子高校生みたいな




※みんなしてキャラ崩壊しておりますのでご注意をば


アルムがルカと恋人として付き合い始めた事を知るや否や、まるで女学生よろしくグレイとロビンは彼を部屋に引っ張り込み、質問責めにした。
散々問い詰めた後、最後にはどこまで関係が進んでいるのかを尋ねられたのでアルムが正直に答えると。

「「は?まだやってないわけ!?」」

二人が目を見開き、全く同時に言葉を発した。
余程信じられないのか、嘘だろうとか正直に吐かないと後が怖いぞとか散々言われたが、本当の事なので後が怖いも何もない。

「ガキじゃあるまいしまぐわいの一つや二つしたいと思うだろうがよ!」
「そうだぞ!にも関わらずキスしかしてないとはどういう事だ」

奥手かよヘタレかよ!!とぎゃあぎゃあ騒ぐ二人を眺めながら、アルムは不機嫌そうに口を尖らせて言葉を紡ぎ始める。

「やりたいに決まってるじゃないか。でもルカが純情すぎてこっちのペースが乱されるんだ…」
「純情って…アルム、それはお前の欲目じゃねえ?」

困惑が交じったような声色でロビンは尋ねたが「絶対に違う」とアルムはそれを突っぱねた。

「付き合い始めて最初の夜にさ、言ったんだよ。それはもうこれ以上ないくらい真面目に“今夜は寝かせない。僕の知らない君を見せてほしい”って。そしたらなんて返されたと思う?
“私ももっとアルムくんの事を知りたいです。たくさんお話しましょう”だよ!?お話って何!お話って!!!僕、思わず違うって叫びそうになったよ!」
「でもお話したんだろ?」

ほぼ一息、それに強い口調で言い切ったアルム。それを面白がるようにグレイが事の結末を推測して彼に告げる。

「したよ!寝落ちして次の日に疲れていたのに相手をさせて申し訳ありませんって謝られたよ!」
「君が欲し…」
「それも言った!ちゃんと!夜!ベッドの上で!!」

ロビンはアルムの声真似をして言いかけたのだが、言い終わる前にアルムに遮られてしまう。グレイは意外と似てるじゃんとロビンに拍手を送ってやった。

「こっちのベッドに来て抱き付いてきてくれたまではよかったよ!その後に照れながら“アルムくん、お届けものですよ”って!!何だよ!天使!?」
「期待して来たのかもしれないだろ。何で手ェ出さなかったんだ?」
「あんな顔でそんな事言われたら誰だって絆されるに決まってるじゃないか!!ルカも抱き付いたまま普通に寝ちゃうし!」

二人が考えついた手段はことごとく失敗談となっている事を聞かされ、最終的には「どうすればいいんだろう」とテーブルに突っ伏して頭を抱えるアルムをただただ見つめる結果となってしまった。
遺された手段はもう当たって砕けるしかない、グレイはアルムの背中を思い切り押してやろうと口を開く。

「さっきの話からすればアルムが子供扱いされてる説が濃厚だと思うね。だからもうドストレートにまぐわりたいって言ってみろ」
「グレイの言う通りだ。ムードもへったくれもないけど、それが一番だろうなあ。押して押して押しまくって来いよ。アルム」

そういうの気にしてたら永遠にできない気がするとまで付け加えられた所で、いてもたってもいられなくなったアルムは「ちょっと行って来る」と二人の部屋を後にする。

「優しい奴だなあ。俺だったらお話しましょうの時点でちげえよって言って強引にやっちゃうわ」
「俺も俺も。ルカ、大事にされてんだなあ」

パタンと扉が閉められた音を確認してから、アルムの鋼の忍耐に二人して感服していた。



いやほんとすいませんお届けものやりたかっただけなんですごめんなさい
きちんとやる事やる仲になります(書けない)


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