「蓮二ー、蓮二ー、レーンージー、れ・ん・じー、れっんっ……いった!」
名前を連呼されてムカついたのか、蓮二は私の頭を叩いた。
後頭部を擦りながら彼を見上げる。
「なんだ、煩いぞ。」
「蓮二が悪い。気付かない蓮二が悪い。」
れんじ、れんじと無駄に連呼する。
叩かれる?
そんなの日常茶飯事なので気にしない!!
すると彼はため息をついて、こちらに顔を向けた。
「何が言いたいんだ。」
「蓮二なら気付けるでしょ。蓮二なら、レーンージーなーらっ!!」
「………。」
黙り込んでしまった。
いや、蓮二が黙り込むとね、次に何されるかわかんないから怖いのよ。
…だが私は負けないっ!!
「蓮二が悪いんだもん。蓮二が気付かないからだもん。バカっ」
「だから…」
と怖いもの知らずの私は彼をちょっと、ほんのちょっとだけ罵った。
すると、少し黙ってから『あぁ』と分かったかのような振る舞いをした。
「朱鷺原…。」
「朱鷺原ー?はいー、私は朱鷺原ですよー、蓮二くーん。」
何も分かっていない。
私はあなたを何回も“名前”で呼んでるのに…。
すると彼は『はぁ』とため息をついた。
「…拗ねているのか。若菜。」
「!!…な…」
いきなり名前で呼ばれて驚き、目をかっ開いた。
「気づけと言ったのはお前だろう?」
「…そう…だけど…」
「名前を呼ばれなくて拗ねていたんじゃないのか?」
「…!」
気づかれた…。
まぁあんだけやって、蓮二が気付かないなんてことはないと思っていたけど…。
確かに、彼の言う通り…私は名前で呼ばれない事に拗ねていた。
恋人なのに苗字呼びってありえなくない?!
「名前ならいくらでも呼んでやるさ。若菜。」
「…わっ…かったから!///耳元で呼ばないでーーー!!///」
耳元で名前を呼ばれて一気に顔が熱くなる。
耳に息と低い声がかかり、もう頭が爆発しそうだった。
何よ、む、無駄にいい声だからって調子に乗って!!
私が真っ赤になると、蓮二は私の腕を掴み、ニヤリと口元を吊り上げた。
「ほぅ、若菜は耳が弱いのか。」
「え、ちょ……、待っ…………ギャー!!/////」
調子に乗りすぎっ
(耳だけは、耳だけはやめてっ)
(何だ、聞こえないぞ。
もう一度言ってみろ、若菜。)
(……うっ////…だ…だからぁ……////)
*********
何気Sいww笑
私が耳が弱いんです←は
たけぽんはいい声です。
でもモアプリに私の名前がありませんでした………。
ま、蓮二は苗字呼びだからいいんだけどね。
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