「好いとぉよ」

「…え、今日エイプリルフール?!」

「今は12月じゃ。」





そんな会話をしているのは、放課後の教室。
目の前の銀髪の男が発した言葉に動揺する。





「なぁ、クリスマスが付き合う記念日って良いと思わん?」

「え、何それ。付き合うの決定?!」

「…断るんか…?」





そんな、捨てられた子犬みたいな目で私を見ないで!!!





「いや…その…」

「まぁ、嫌って言ってもお前さんに拒否権はないぜよ。」

「は?!」

「朱鷺原も俺の事、好きなんじゃろ?」





さっきとは真逆のニヤッとした企みの笑みを浮かべる仁王。
この顔には昔から敵わないって分かってる。
伊達に15年間幼馴染みやってないね。





「昔から、なんであんたはそうも自意識過剰なのかね。」

「それは、お前さんを愛しとるからじゃ。」






屈託のない笑顔で言うなんて反則だ。
恥ずかしいこともぬけぬけと……!!!



「べ、つに……付き合ってあげない、でもない…//」






余裕の笑顔と赤面した顔が近付く…──。






HAPPY X'mas
(今年のサンタクロースは詐欺師でした)





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仁王編




 



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