「蓮二ー?」





私は放課後、F組に顔を出した。
今日はクリスマスなので、久しぶりに彼と一緒に帰れる日なのだ。





「あぁ、若菜か。少しこちらへ来い。」

「?」





不思議に思いながらも、蓮二の近くまで寄った。
何だろうか?





「クリスマスプレゼントだ。」





そう言って指輪を私に渡した。
『好きな指にはめてみろ』そう言われて右手の中指に入れた。





「…お前は俺に恥をかかせるつもりか?」

「……へ?」





はぁ、とため息をついて私の右手から指輪を抜き取った。
そして、





「メリー、クリスマス。」






彼は指輪を薬指にはめた。





…もちろん、左手の。






Happy X'mas
(貴方の左手にも、ペアリング)




*********
柳編
蓮二の夢を読んでいて、恥ずかしいと思ったら負け。



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