「蓮二ー?」
私は放課後、F組に顔を出した。
今日はクリスマスなので、久しぶりに彼と一緒に帰れる日なのだ。
「あぁ、若菜か。少しこちらへ来い。」
「?」
不思議に思いながらも、蓮二の近くまで寄った。
何だろうか?
「クリスマスプレゼントだ。」
そう言って指輪を私に渡した。
『好きな指にはめてみろ』そう言われて右手の中指に入れた。
「…お前は俺に恥をかかせるつもりか?」
「……へ?」
はぁ、とため息をついて私の右手から指輪を抜き取った。
そして、
「メリー、クリスマス。」
彼は指輪を薬指にはめた。
…もちろん、左手の。
Happy X'mas
(貴方の左手にも、ペアリング)
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柳編
蓮二の夢を読んでいて、恥ずかしいと思ったら負け。
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