「蓮二ーー!おはよっ」

「あぁ、朱鷺原お早う。」





挨拶をして、ニコッと微笑む彼女はとても愛らしい。
学校が近いのか、立海の生徒はどんどん増えてきている。





「でね、……って、蓮二聞いてる?」

「あ、あぁ。それにしても、今日は風が強いな。」





『そうだね』と風が吹く度スカートを抑える彼女。
俺は朱鷺原の腰に手を添えた。





「…ちょ、れ、れ、蓮二?!何して!!」

「スカートが捲れないようにな。…気にしてたんじゃないのか?」

「き、気にしてたけど、は、恥ずかしいから!ね?」





真っ赤になった顔を見るとつい面白くて苛めたくなる。
俺は大人しく腰から手を離し、朱鷺原を見る。





「ちょっと持っていろ。」

「え?う、うん。」





鞄を預け、『蓮二の鞄、重いね』と笑いながら話す彼女はやはり可愛くて。
ぽん、と朱鷺原の頭を撫でて耳元で囁く。





「…大人しくしていろ。」





当然意味が分からない朱鷺原は此方をジッと見ている。
俺は軽く笑い、彼女を抱き上げた。
それは俗に言う、『お姫様だっこ』というものだ。





「きゃっ!蓮二?!何してんの?!え、あ、み、みんな見てるし!」

「大人しくしていろと言っただろう、落とすぞ。」

「は、恥ずかしいってば……蓮二のバカ。」





また顔を真っ赤にしている彼女を見て、可愛くてどうしようもなく感じる。
これはもう。





「教室までこれだな。」







風が強い日
(登下校はお姫様だっこ)




********
照れながら『蓮二のバカ』(ハート付き)が書きたかっただけです←


お題@確かに恋だった


back


 



Novel Top


 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -