『…………マダラ、ごめんね…………』
そう八重に言われたときは内心焦った。
ずっと俺に付き従ってきた八重がまさか、裏切るとは思わなかったからだ。
宣戦布告した彼奴は何処か悲しそうで泣きそうな感じだった。
其の場で抱き締めてやりたかった。
忍連合軍に付かないで俺の側にずっと居て欲しかった。
「マダラ、まさか八重の事を引き摺ってるのかい?」
「カブトか。お前には関係無い」
「そうかい?でも彼女は近くに居すぎた為に深く知りすぎているよ。野放しにするつもりかい?」
「……………………」
「まぁ、僕が彼女を見付けたら君の代わりに殺しておくよ」
「八重の相手は俺がする」
そうだ。
八重は俺に宣戦布告した。
ならば、俺が相手しないで誰が彼奴を相手する。
彼奴を相手するのは少々気が引けるが仕様が無い。
「来い、八重。俺が相手してやる」
そんな呟きき呼応するかのように八重の言葉が返ってきた気がした。
宣戦布告
((……全てを終わらせてやる……))
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