早く溶けねーかな、雪。
寒くてさ、ホラ、出たく無いわけですよ。
「俺が暖めてやりますよ」
『何でお前か居る』
「八重さんに会いたくなって来ちゃいました!」
『良くあんなに降ってた雪を……』
「ん? 何か言いました?」
『言ってない』
「八重さん、」
『っ、わ! 何!?』
「俺言いましたよね。寒ければ暖めてやりますよって」
『……言ったね』
「だから、今、俺は八重さんを後ろから抱き締めてます」
いつの間にか私の部屋に居た幼馴染みの左近。
雪が積もって其れでも中々溶けない雪がムカつく。
明日の学校とかどうすんのよ。
休みにならないかしら。
『左近、』
「八重さん?」
『……有り難う』
って言ったら“可愛いー!!”って叫んで居た。
耳元で叫ぶんじゃない。
でも嬉しいのは事実。
幼馴染みの特権
(今日、泊まっても良いスか?)
(好きにしなよ)
(よっしゃあ!!)
((……単純な奴……))
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