私の子







今日は五条と2人で任務に来ている。
五条1人で終わる内容なんだけど呪霊の正体が分からないとかで一応私も行く事になった…。

ただ私が足を引っ張り呪霊の呪いを受けてしまう。
呪いを受ける瞬間、五条が私を庇って2人で呪霊の口から出した煙を浴びてしまった。



「ゴホッゴホッ、五条ごめん!ってか無下限は?」

「ゴホッ、焦ってミスった。けむっ」


煙が晴れると
すでに五条は呪霊を祓っていた。

しかしそこに居たのは…。



「子供?」

「は?なわけ…子供だ」

「五条にそっくりだね」

「そうか?」

「髪色は黒いけど目はそっくり」



髪色が黒い五条の生き写しみたいな男の子だった。
その子は驚いた様に目を見開いている。



「マ…」

「「ま?」」

「ママ!」



そう言って男の子は私に抱きついてくる。
ママ?今そう言った?え?私?



「このガキ…俺と名前の呪力が混ざってる」

「え?」

「マジで俺らのガキか…さっきの呪いで作られたのか…それとも」

「それとも?」



五条の顔が赤くなり「うるせー!」と言われる。
何で怒られなきゃなんないの。と思いつつ
このままにして行けない。



「一度高専に連れて帰ろっか」

「…だな」


◇ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◇


「隠し子か?」

「硝子は俺の事隠し子作る男だと思ってんの?」

「思ってる。」



高専へ帰って来てから教室にいる2人に男の子を見せると夏油も硝子もかなり驚いていた。

顔は五条にそっくりだし男の子は私から離れないし
私の事をママって呼んでるし…驚く点はいっぱいある。



「おい、ガキ!いつまで名前に引っ付いてんだ」

「触んな!俺、ママ大好きだから」

「ぐっ…悪い気はしない」

「はぁ?名前も満更でもない顔すんな。離れろ」

「やだ。俺パパ嫌いだし」



この場にいる全員が目を丸くする。
確信してしまった…五条がパパだと…。



「パ、パパとか…言うな…」

「悟喜んでるね」

「喜んでるな」

「喜んでねーよ!」

「いつもパパは俺からママを取るから。寝る時だってパパがママをいじめてるの知ってるんだ!」



私と五条は固まる。
寝る時…完全に想像してしまった。

どんどん顔が熱くなる。



「ゴホン、話聞いてると本当に2人の子供みたいだね…」

「つまり未来から来たって事になるな」

「バッ!はぁああ!?」

「み、未来って…いやいやナイナイ。五条と私がくっつくなんてナイナイ」

「…4回もナイナイ言うなよ。それはそれで俺が傷つくだろ。グッドルッキングガイ五条悟なのに」

「そういう所だよ悟」

「そういう所だぞ」

「そういう所だよパパ」

「あ゙ぁ゙?」

「だって…五条は私を選ばないでしょ普通に考えて」



私がそう言うと皆が驚く。
え、驚く事なんて言ってなくない?



「それって…俺が名前を好きだっつったら付き合うって事?」

「え…」

「ダメだよ!俺がママと結婚するんだから」

「そ、そうだね」

「なんでだよ!」



そう言って私はギューっと男の子を抱きしめる。
私の顔は真っ赤になっていると思う。

それを隠すために私は五条達に「後は私の部屋で面倒みるから!」と言って男の子を連れてその場から逃げた。

五条は硝子と夏油に肩をポンと叩かれて「慰めんな!」と言っていたらしい。





次の日男の子は「またね」と言っていきなり出て来た煙が晴れると姿がなくなっていた。

男の子が消えてから数日後、本当に五条と付き合う事になるなんて…私はまだ知らない。





ーーーーー…。



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