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  誕生日


ピー…ピー…ピー…

「あらN、どうしたの」
「やあトウコ。誕生日おめでとう」
「え」
「え?」
「誕生日?」
「…今日はトウヤの誕生日だから、キミもそうなんだろう?」
「そうなんだ」
「他人事なのかい」
「山こもってると日付なんかわからなくなるのよね。ありがと、N」
「ああ。…ボクたちはこれからトウヤの家に向かうけど、キミは帰らないの?」
「んー…今んとこそんな予定はないわね」
「そうなのか…」
「何しょぼくれてんのよ。あんたにはトウヤがいるでしょ」
「いや…久しぶりに、トウコに会いたかったな」
「……」
「……トウコ?」
「あんた、たまにかわいいわよね…」
「…?何のことだい」
「何でもない。まっ、気が向いたら会いに行ってあげるわよ」
「そうか…楽しみにしているよ。そのときはキミとも、キミのポケモンたちとも色々話したいな」
「はいはい。それじゃ…あ、そうそう、N?」
「うん?何だい?」
「母さんに会うなら、その首についてる跡をちゃんと隠してから行きなさいね?」
「っ!?」
「ふふん、じゃあね。トウヤの馬鹿にもよろしく」

ブツン、ピー、ピー、ピー、





不意をつかれたからやり返すトウコちゃんの図
121204


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